長女が私立中学に通って、はや2年目。たくさんの出来事がありましたが、それでも、しばらく私立中学の様子についてブログで書くことがなかったのも、娘がそれだけ充実した中学生活を送ってくれているからこそ。心配事がなければ、親が出る幕はほとんどありません。
僕は娘が中堅私学へ進学して本当に良かったと思っています。一番の理由は娘がイキイキと学校へ通ってくれていることです。もうそれが何よりです。
ただ今はいいけど、大学進学など将来的に中堅私学ってどうなの?と思う事は正直あります。それでも、今は中堅 私立中学っていいよという事を今日は書いてみたいと思います。
中堅 私立中学の魅力って何だ?
僕自身、中学受験を経験していませんので、最初は怖いもの知らず。理想も高く「難関中学に娘を入れる!」と張り切ったものです。ですが、進学塾に通う中で、難関中学には届かない現実がわかり、6年生の時に、中堅私学への進学へ舵を切ったのは、このブログでお伝えさせていただいたとおりです。
難関大学への進学の事を考えると、やっぱり難関中学だろうと思うし、高校で再度難関高校の受験を考えてもよいです。でもうちはあえて、そのまま中堅私学で6年間過ごせたらなと今は考えています。
では、僕が考える中堅 私学の魅力って何だろう?というのを書いてみます。
高校受験をせず、自分が好きな道を模索できる
中高一貫校の最大の魅力は、高校受験をせずに6年間を過ごせることだと僕は思っています。この6年間で自分が好きな道(もしくはそのきっかけ)を見つけてくれたら、それだけで大成功だと思っています。
大抵の人は、中高では自分の好きな道、進みたい道はなかなか見つからず、大学で見つけるんだといいます。(僕もそうでしたが、結局見つからなかった。。。)
でも、出来れば中高で自分がやりたい事を見つけてほしいですよね。そのためにも中高6年間を使えるのは大きい。
高校で「受験」、大学で「受験」と、目的もなく、ただ受験のために中高6年間をささげてしまうことになるなら、高校受験をしない中高一貫校で6年間で自分が進みたい道を模索してほしいなと思いました。
なら今の中堅私学中学でいいと思いました。
ぼぉ~と出来る時間が確保できる
親からみて、勉強が好き。勉強を探究できる子はいいな。羨ましいなと思います。きっとご家庭での教育が行き届いていらっしゃったのだと敬意を表したいです。
けれどうちの娘のように特別に勉強が好きってわけでもない子は、中堅私学でもいいと僕は思っています。
中高一貫校とはいえ、バリバリの進学校は、中学から大学受験を意識した勉強が待っています。僕が説明会を聞きに行った中学校は
「家庭学習を1日3時間できるように教育します」
とお話がありました。
学校で6,7時間目まで授業して、家帰ってから3時間の勉強ですよね?ということは、1日中勉強しているってことです。勉強が好きならいいけど、そうでない子はどうなんだろうと思いましたし、子どもに考える時間や余裕がありません。
娘が通う中学は、勉強も頑張りますが、そこまで勉強漬けではありません。子どもにはぼぉ~と考える時間も必要です。中曽根陽子氏の著書「成功する子はやりたいことを見つけている」によれば、ぼぉ~としている時間の脳の活動量は、意識的に使っている時の20倍になるといいます。
自分で考える時間。これはやっぱり大事にしたい。ならば今の中堅私立中学がいいと思ったわけです。
勉強一番を目指せる
難関校に入学する子は皆が勉強できる子であり、中には「とてもとても敵わない天才」といわれるような子もいる。勉強が得意だと入学しても、みんながみんな勉強ができるのなら、その中では「勉強普通」な子になります。
ですが、中堅私立中学は違います。難関校に惜しくも合格をもらえなかった優秀な子たちもたくさん入学しますが、勉強はそれほど得意ではないけれど、伸び伸びした環境を求めて入学される子も多いのです。
難関校ならひょっとしたら勉強も下のほうかもしれないけど、中堅校ならひょっとしたら上位トップ層に入れるかもしれない。
勉強で上位トップ層になれれば勉強のモチベーションもあがるし、自信にもなりますよね。
本物体験ができる
私立中学のよいところは、「本物との出会い」があること。一流企業から講師を招いて話を聞けたり、大学の授業が体験ができたり、出来るだけ本物との出会いを作ってくれるのが私立中学です。
本物との出会いにはついては、五味太郎氏も著書「勉強しなければだいじょうぶ」で、子どもに見せるのは大人の世界でないとダメだとおっしゃっていますし、例えば、深谷圭助氏は著書「子どもが自ら考え、動き出す。学ぶ環境のつくり方」でメンターの重要性を説かれています。メンターという憧れの存在に触れることが子どもを大いに刺激するのだと思います。
もちろん、これは中堅や難関問わず私立中学なら特色のあるプログラムが用意されているはずですから、入学前に調べておくとよいと思いますし、本物体験ができることを一つの基準に私立中学を選ぶのもよいと思います。
難関中学への進学が向いている子
とはいえ、難関中学へ進学できた子は、もちろん素晴らしいと思うし、いいよね!って思います。
難関中学への進学が向いている子は、やっぱり勉強が好きで、勉強が探究できる子でしょう。間違いなく難関中学が楽しいと思います。
親が見栄を張って受験させているのではなく、勉強が好きで探究したいという子どもであれば環境を整えてあげる。これは理想だと思います。
でもそうでない子は、無理に難関校でなくてもよい、もしくは難関校には向いていないと思うようになりました。うちの子もそれに該当しますが(笑)
子どもよ!有限な時間を使ってフロー体験せよ
学生の時間って長いようで短いです。長女がもし中学受験して中高一貫校に通っていなかったら、中学2年は、もう高校受験の事を考えなければならない時期です。
でも中高一貫校なら高校受験は基本ありません。これが、中高一貫校の最大の魅力だと思っていますが、この6年間をダラダラ過ごすか、有意義に過ごすかで、その意味合いは大きく変わってきます。
語弊を恐れずにいえば、子ども時代は、大人が守ってくれる責任が発生しない期間といえ、失敗を恐れず何でも挑戦できる貴重な時間であります。だけどその時間は、大人になるまでのいわば有限な時間です。
この有限な時間を有意義に使って、夢中になれるものや、好きなものを何でもいいから見つけてほしいです。
先日紹介した桝太一さんの著書を読んでも、小さいころに夢中になったもの、好きだったものが将来の職業に繋がっている方が多いのがわかります。
子どもたちには、目的もなく受験のための勉強をするんじゃくて、学生時代という有限時間を使って、何でもいいから夢中になる【フロー体験】をしてほしいですね。その経験が職業にはつながらないとてしても、将来、きっと役立つと僕は思っています。
ちなみに長女は職業につながるかわかりませんが、夢中になっているものがあります。いわゆる学校の勉強ではないのですが、学業がおろそかにならないのなら、大歓迎だと応援しています。
そんな学生生活が送れるのも、私立中高一貫校の魅力だと思います。