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【書評】「成功する子はやりたいことを見つけている」を読んだ。親ができることは見守る事だけ。

「成功する子はやりたいことを見つけている」

本屋さんで、本書を何気に手にとってパラパラと目を通したとき、

これからは教育熱心な家庭の子ほど伸び悩む。というフレーズと、「子どもの選択肢を増やすために習い事をできるだけたくさんさせている」ことが、否定されていたことに衝撃を受けて、どうしても読んでみたいと思った一冊です。

副題は、子どもの探究力の育て方です。今回は本書の書評を書いてみたいと思います。

↓併せて読みたい。子どもの習い事についての記事

子どもの習い事で得られるもの、失うもの【書評】習い事狂騒曲 – 中堅 私立中学でもいいんじゃね?

目次

本書の紹介と著者のプロフィール

中曽根 陽子氏

教育ジャーナリスト。マザークエスト代表。出版社勤務後、女性のネットワークを生かした編集企画会社を発足。「お母さんと子どもたちの笑顔のために」をコンセプトに、数多くの書籍をプロデュースした。20年近く教育の現場を取材し、偏差値主義の教育からクリエイティブな力を育てる探究型の学びへのシフトを提唱。

本書の要点ポイント(書評)

学力だけでは生き残れない時代、親が子どもに出来る事は何か?そう考えて、

  • 受験でも習い事でも情報収集をして早めに手を打っている
  • 子どもに毎日声かけして勉強をさせている
  • 少しでも可能性を広げようと習い事はできるだけ多くさせている

色々「してあげている」親は、実は子どもの成長や可能性の芽をつぶしている。

これからは教育熱心な家庭の子どもほど伸び悩むというのは、教育ジャーナリストの中曽根氏。

20年以上教育現場を取材してわかったことは、幸せに生きている子どもほど、やりたい事を見つけている。ということ。そのために必要な力こそが探究力だといいます。

これからを幸せに生きるカギは探究力

今、なぜ探究力なのでしょうか?

例えば、大学入試も、学力より「やりたい事」重視に変わってきています。偏差値重視であった今までの入試では、自分が何をしたいのか深く考えないまま受験をした結果、せっかく難関大学を突破したのにドロップアウトする子が問題になっている。

こうしたミスマッチをなくすためにも、大学はアドミッション・ポリシーに合う学生を集められるAO入試(総合型学習選抜)の枠を増やそうとしています。

このようにこれからはあきらかに自ら考え行動できる力を育む探究型学習が広がってくる。自分の進む方向は自分で選べる力を鍛えておかなければ、勉強さえできればよいと思っていた大学入試ですら対応が難しい時代がくるのかもしれない。

こういった背景もありますが、不透明な時代、安定もないような時代なら、やっぱりやりたい事を見つけて仕事に出来る力があるっていうのは、ものすごく幸せなことなんだと思いますし、またインターネットなどの発達により、好きを仕事にできる時代にきたんだと思います。

探究心がある子に育てるための大事なキーワード

子どもの探究力を育てるためには、「焦らない、決めつけない、コントロールしない」がキーワードになるといいます。

焦らない子育て

親は、子どもの可能性を広げようと勉強以外の能力をもつけさせようと懸命になりがちですが、習い事は詰め込み過ぎず、子どもの余白を大事にすることが大事だと著者はいいます。

何もせずにボッーとしている子どもをみると、親は焦ってしまいがちですが、ボッーとしている時間の脳の活動量は意識的に使っている時の20倍も盛んになるそうです。ボッーとしている時間こそが子どもの探究心を育てるのだと、親は焦らずに待つことです。

決めつけない子育て

正解のない時代です。親の古い価値観を子どもに押し付けない。子どもが親から見ればくだらないと思うような遊びも、「くだらない」と否定しないことは大事です。

そもそも親だって、未来の事や正解なんてわからないのに、古いがちがちの頭で考えた固定概念を子どもに強要することは、子どもの可能性の芽をつぶすことになりかねない。

たとえば、YOUTUBEやゲームも、一方的に禁止というのではなく、うまく付き合うこと。オンラインでつながるゲームの技術は精通すれば将来の仕事に繋がるものだそうです。ARやVRといったテクノロジーもしかり、デジタル時代、これらを全く触れされないというのも難しい。

ただし、その付き合い方というのが非常に難しいですね。これについては本書だけでは課題解決とはいきませんでした。

コントロールしない

子ども自身でコントロールできる子に育てる事が大事であり、子どもをコントロールしようとしない。一番子どもの探究心をつぶす言葉は「早く!しなさい」子どもの考える機会や脳の成長を妨げる言葉だといいます。

親は無意識に子どもをコントロールしがちです。ですが、自分も子どもの頃経験したとおり、強要されるのが人は何より一番嫌なはず。それがわかっているのに、自分の子どもには、ついつい強要しコントロールしたがる。不思議なものですね(苦笑)

一番注意しなければならない点だと猛省しましたね。

まとめ 親ができる事は、焦らず見守ってやる事

前回の記事にも書きましたが、僕は子どもの可能性を広げる為に出来るだけ多くの習い事をさせてやりたいという衝動に駆られていて、悩んでいました。

その答えが正しいのかをずっと探していて、何冊か本を読んでいたのですが、改めて、子どもには、ボッーとしている時間「余白」が大事なんだと再認識しました。

世界的ベストセラーになっているIKIGAIという本があります。僕はまだ読めてないのですが、生きがいとは、「自分が好きなこと、得意なこと、社会のニーズがある事、そして報酬が得られること」と定義されているのだそうです。

好きなことを見つけろ。夢中を見つけろ。とは色々な本で読むのですが、IKIGAIの定義の後半「社会のニーズがある事、そして報酬が得られる事。」この部分が大事です。ただ好きなだけでは食っていけないという問題です。

ですがこれも、子どもの頃に探究力を身につけてさえいれば、大人になっても夢中になれる仕事を見つけることができるという事でしょう。

自分の得意なこと見つけて、自分が好きなことを仕事にしていくには、幼い頃から夢を追いかけてその道を極めていくという人がいる一方で、様々な経験を積んで、後から偶然、自分の好きな道が見つかるという人がいます。好きなことを仕事に出来ている人の大半は、後者の方だと思います。

ですから、子どもが、仕事になりそうな事で夢中になっているものなんて何もないと嘆く必要はないし、焦る必要もない。

今親ができることは、子どもが何でもいいから夢中になれる経験をさせてやること、環境を与えてやること、そして見守ってやること。

それが探究心を育み、いずれ自分で夢中になることを見つけることができる子に育つということなんだろうなと思います。

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