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「2040教育のミライ」を読んで、日本の教育の未来を「ど真剣」に考えさせられた

僕の知り合いにとある私立高校を出たお子さんがいらっしゃるのですが、お子さんが卒業式で、

あなた達は、誰も就いたことがない職業に就くことになる

と訓示されたという話を聞きました。

もう5,6年前の話になるのですが、実際にはまだその世界は実現されていないように思います。ですが、僕の子ども達が社会に出る頃には、いよいよ「誰も就いたことがない、創造できなかったような職業」が主流になっているように思います。

VRやAR*1といった技術の進化は凄まじく速く、すでに実用化されてその精度をあげつつある。果たしてこれからの未来、どんな仕事が生まれるのだろう?またその仕事では、どんなスキルを身につけた子どもが輝いているのだろうか?ドラえもんのタイムマシンではないですけど、子ども達が働く未来を見てみたくなりました。

その未来が見えるかもしれない本、「2040 教育のミライ」を読みました。今回は、その書評をお届けしたいなと思います。

本書を読むといいと思う人
  • 2040年、学校教育がどうなっているか知りたい人
  • 未来型の授業を知りたい人
  • ソニーの教育についての考え方を知りたい人
  • グローバルに活躍できる子に育てたい方
目次

本書と著者のプロフィール

著:礒津政明
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磯津 政明氏

株式会社ソニー・グローバルエディケーション会長。教育フューチャリスト。1975年、千葉県銚子市生まれ。2000年、東京工業大学大学院修了後、ソニー株式会社入社。ソフトウェアエンジニアとして、ソフトウェア・ネットワーク・ウェブ関連の研究開発に携わる。2012年より、ソニーコンピュータサイエンス研究所にて新規事業育成に従事。教育分野における独自のビジネス構想を実現させるため、2015年、ソニーグループ初の教育事業会社・株式会社ソニー・グローバルエデュケーションを設立。代表取締役社長に就任。2022年6月より現職。(著書発行時)

本書の要点ポイント(書評)

株式会社ソニー・グローバルエディケーション会長の著者が描く子どもを幸せにするソニー流生き抜く力の育て方。現状の日本の教育の問題点と未来の教育について語られているのが本書です。

この本のいいところは、教育関係者の絵空事ではなくて、実際にグローバルで戦っているソニーが、生き抜く力ってこういう事だよ、そのために必要な教育とはこうだよと教えてくれているのがものすごくいいです。

いくら日本のいい大学を出ても、それだけでは通用しない。実際に世界で戦っているソニーがいうのだから間違いありませんね。

本書を開くといきなり、ソニー創業者の一人 井深大氏*2の格言が目に入ります。

よい大学へさえ入ってしまえば人生の大半が決まってしまうような今日の世の中の機構に私は大変疑問を感じる・・・

この言葉を冒頭にもってきた著者の意図するところがわかるでしょう。本書のタイトル「2040 教育のミライ」の2040は、2022年本書が発売された年に生まれた子が成人する年なんだそうですが

2040年、教育はどう変わっているのか?変わるべきなのか?

著者のビジョンは本当に素晴らしいなと読み終えて思いました。

ちなみに著者は、子どもがグローバルで戦える方法とか、エリートを育成する方法とかを書かれているわけではありません。全ての子どもの幸せのための未来の教育とは何か?を示されている本で、読んでワクワクしますよ。

でも、日本の公教育は変わらない

本書でとても多く出てくるキーワードに「中学受験」があります。子ども達は、中学受験で偏差値の高い中学へ入学するために低学年から塾通いを強制されている。そのため、今の子ども達には心に余裕がないのだと著者は指摘されています。

僕も長女を中学受験させましたが、「なぜ、我々はそこまでして子どもに中学受験をさせるのか?」

それは公立中学が信用できないためだと著者はすばり指摘しますが、まさに僕が長女を受験させた理由とリンクします。

僕は以前から、公立中学にも二類(進学科)を導入してほしいと言っている人ですが、一向に実現する気配はありませんし、あ~、そうこうしているうちに下の子も中学生になります。

本書を読み終えて思った事は、日本の公教育はたぶんこれからもしばらく変わらないなということ。

今生まれたばかりの子であれば、ひょっとしたら学校も変わっている可能性はありますが、少なくとも僕の子ども達が学生である間、日本の公教育は大胆に変わることはないなと思いました。

世界標準の教育とは?

一方で世界の教育はどうなのか?僕も聞いてはいましたが、改めて!学力至上主義に囚われている国は世界でも日本や韓国等アジアの一部の国だけだと著者は指摘します。

アメリカの名門大学へ合格された体験談で、息子さんや娘さんがアメリカの学力試験SATで高得点だとよく書かれていますが、アメリカのSATは、英語と数学だけなんだそうですね。英語は、アメリカ人にとっては国語ですから、実質数学だけ。しかも数学は高一レベルなんだそうです。

え~!そうなんですか?!と。

で求められるスキルが、レポートや課外活動なんだといいます。

僕は大学入試は、記述式や難問を出すのではなくて、高校の授業を聞いて教科書が理解できている人ならば合格でいいじゃないかとずっといっているのですが、*3アメリカなんかはすでにそうなっているってことです。

アメリカだけじゃありません。中国が学習塾を全部非営利化*4にしたニュースは話題になりましたが、学校から出される宿題の量も制限されるようになったそうですね。これは過熱する受験戦争にお金がかかりすぎて2人目、3人目を生めないという現象に歯止めをかける少子化対策だともいわれていますが、中国は国を挙げて教育を方向転換している。

一方の日本は大学入試改革で大学から変わる!*5とはいっていますが、まだまだまだまだ学力至上主義。

著者は東大が変われば、変わる!とおっしゃっています。

本当にそこまで変わらないと日本の教育って変わらないんじゃないかなって思う。日本のプロ野球が大リーガー養成所みたいになってきているように、このままだと、できる子はみんな海外の大学を目指しますね。

選択科目を増やして子どもの探究心を育てる

日本は文科省が定めている学習指導要領というのがありますが、この量が多すぎる*6のだと著者は指摘します。

ただでさえ、子どもが勉強したくない科目を詰め込んでいるのに、情報や金融教育とかまた増えて、がんじがらめ。学生は自分が本当に勉強したい、没頭したい事に、時間を全く使えない。

著者は授業の必須科目は最低限にして、後は選択科目にするのが理想だといいます。

こうした理想は「勉強しなければだいじょうぶ」*7の五味氏もおっしゃっていますが、海外ではすでに採り入れられていて、本書では、中国のある小中一貫校で、54科目から勉強する科目の選択が可能で、プログラミングはもちろん、中にはマンガの描き方が学べたり、3Dプリンターでデザインしたりといった授業も用意されていることが紹介されています。

これは海外の一部いい側面を書かれたものかもしれないけど、世界はすでに詰め込み式の学力至上主義から方向転換して、子ども達の探究心をくすぐる授業を採り入れているのは間違いないと思う。

海外の最新の教育事情を読めば、日本ってまた鎖国の時代に戻ってしまったんじゃないかな?と思えてきます。

なぜ、プログラミングが教育に必要なのか?

最後に。著者はソニー・グローバルエディケーションの会長でいらっしゃいますから、VRやARといった技術についても触れられており、その技術がどう教育と結びつくのかについても詳しく書かれており、それは読んでワクワクしました。

また昨今ブームとなっているプログラム教育についても少し触れられているのですが、なぜプログラムを学ぶのかについては少し誤解があると書かれていたのが印象的でした。

プログラミングを学ぶと論理的思考が身につくとよくいわれますがそれは誤解で、プログラミングをする人間が論理的思考を身につけている事は大前提だといわれているのはなるほどと思いました。

僕もプログラムを書きますが、確かに前提として論理的思考が身についていないとそもそもプログラムって書けないなって思います。むしろ、プログラムを書けることよりも、課題を見つけて、その課題を解決するにはどうしたらよいかを考られることのほうが大事。

それはプログラムでなくても養える能力ですが、デジタルデバイスは、課題を解決する方法を拡張する手段としてはもってこいですから、プログラムだけではなくて、デジタルデバイスは使えると、子どもの探究心を大きく伸ばしてくれる可能性があるのかなと本書を読んで思いました。

未来の教育にデジタルデバイスは欠かせないでしょうね。

まとめ 国や学校が変わらないなら親が教育を変えていくしかない

本書を読み終えて、改めて日本の公立学校が変わるのはまだまだ先だなと思いました。学校にはデジタルリテラシーに長けている人材も圧倒的に少ないという話もありましたし、教育が劇的に変わっていくには相当な時間を要することがよくわかりました。

河野大臣が総裁選に立候補された時に一人だけ、公立学校をよくしていく*8と言われたのが印象に残っているのですが、でも今の政治にはやっぱり期待ができないなって思う。

なら、国や学校に頼るのではなくて、礒津氏のような熱い志をもたれた民間会社に期待しつつも、親も子どもの教育をど真剣に考えて発想を変えていかなくちゃいけないって思う。

過激な中学受験戦争を終わりにしないといけないという著者の熱い想いには共感しましたが、公立学校が変わらないのであれば、やっぱり私立中学への進学も考えるべきだと僕は思います。

ただ私立中学の選び方*9は、偏差値で選ぶのではなくて、主体的に学び、自分の興味があることを見つけ探究できる子を育てるといったビジョンの学校を選ぶことですね。

最後に、本書の巻末にソニーグループ前社長・平井一夫氏との特別会談がありこれも面白かったのですが、「日本の教育は、平均80点の子を作るのはうまいが、異能の人を伸ばしきれていない」と指摘されていたのが印象的でした。

平均点の子でもいいんですけど、子どもには親にひかれたレールでやりたくもないことをやる人生にはしてほしくないと僕は思っています。

だから僕の教育は「勉強しなさい」ではなくて、子どもの好きを一生懸命応援することに舵をきりました。

この教育方法は、日本ではまだスタンダードではないので不安もありますが、子どもが自分の好きを追求した結果、幸せな人生だと思ってくれる。これこそが世界のスタンダードな教育だ。そう信じて子どもを見守っていきたい。本書を読んで強く思いました。

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