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「反抗期まるごと解決BOOK」を読んで知る。子にとって勉強よりも大切な自己肯定感

反抗期まるごと解決Bookを読んだ。

思春期の子どもにつきものなのが、反抗期です。うちも長女が高校生ですので、今ちょうど反抗期真っただ中です。反抗期というのは、子ども誰もが通る道であり普通の事。むしろ反抗期を乗り越えて、大人になる。そう、反抗期は大人になる過程で必要なものだと思います。

しかしこの反抗期にも親にとって、きつい反抗期と緩やかな反抗期があると思います。日ごろから会話すらない、暴言、下手したら暴力。いくら反抗期とはいえ、出来れば避けたい事もあります。

僕は子どもが幼い頃からずっと子育てに関わってきて、さらに思春期の子育て本をたくさん読んできました。そのおかげだと思っているのですが、現在の長女の反抗期は非常に緩やかなもので、健全な反抗期だなと思っています。

思春期の子育てに関する本をこのブログではたくさん紹介してきました。思春期のお子さんをもつ親御さんには是非読んでほしい本ばかりですが、ここでもう1冊素晴らしい本と出会えましたので、紹介したいなと思います。

その名もズバリ、「反抗期まるごと解決BOOK」この手のタイトルの本は、内容が広く浅い事が多いので、僕はあんまり期待していなかったのですが、この本に関しては共感することは僕自身非常に多くて、僕自身も実践していることが多く紹介されていてお勧めです。この本を読んで実践すれば、子どもの反抗期はきっと緩やかに、よい方向に進んでいくだろうなと思えるお勧め本です。

では、そんな1冊をここでご紹介したいなと思います。

目次

反抗期まるごと解決BOOKの紹介と著者紹介

著:親野 智可等, イラスト:ぴよととなつき
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親野 智可等氏

教育評論家。長年の教師経験をもとに、子育て、しつけ、親子関係、勉強法、学力向上、家庭教育について具体的に提案。人気漫画「ドラゴン桜」の指南役としても著名。オンライン講演をはじめとして、全国各地の小・中・高等学校、幼稚園、保育園のPTA、市町村の教育講演会、先生や保育士の研修会でも大人気となっている。

反抗期まるごと解決BOOKより抜粋

本当に反抗期をまるごと解決できる一冊です。

子どもが幼稚園、保育園の頃、小学生の頃。お父さんお母さんが大好きだった子ども。それが中学高校になった頃、まるで別人になってしまったかのように親から離れていく子ども。

はじめての子育てをしていると、急におとずれる子どもの反抗期に戸惑う方は多いと思います。そして、おとずれる子どもの反抗期に一体どう対応すればいいのか?途方に暮れている方も多いのではないでしょうか?

本書は、そんな思春期の子どもの反抗期を解決するヒントがぎっしり詰まった一冊です。

  • 子どものダラダラに悩んだら
  • 子どもの自己中な態度で悩んだら
  • 子どものシカトで悩んだら
  • 子どもの暴言・暴力で悩んだら
  • 子どもの学校関連で悩んだら
  • 子どもの非行で悩んだら

と、子どものありとあらゆる反抗期について、どう対応すべきかのアンサーを返してくれるのが、教育評論家の親野 智可等氏。

あのドラゴン桜の指南役で有名だとは存じませんでしたが、子どもの気持ちをまるで見透かしたような反抗期の対応方法は読んでみて見事だなと思いました。

僕自身も実践していることも多く、非常に共感できる内容で、皆さんに自信をもって推薦したい一冊です。反抗期は親が間違った対応をすると、よりこじれます。一刻も早く本書を読んで参考にされるとよいと思います。

次に僕が本書を読んで共感したポイントを抜粋していくつか紹介したいと思いますので、参考にしてみてください。

子どものダラダラで悩んだら

子どもが1日中ダラダラして何もしない。勉強もしないし、スマホやゲームばかりしている。子どもの将来を思えば、親としては口出ししたくなるものです。しかし、口出しすればするほど、子どもの反抗期はきつくなります。

そんな時どうすればよいか?

著者は、思春期の子どもがダラダラするのはいたって普通だといいます。そして親の正論はひとまず置いておいて、子どもの状況や言葉に共感することと説きます。

だからといって、子どものやりたい放題をこのまま放置するのではなくて、

  • 子どもが熱中できそうな事を親が提案する
  • あきらめて放置するのではなくて、必要な時は子をサポートする

その大切さまで言及されているのが、この著書のいいところです。

子どもの反抗期は普通の事だと認めながら、親ができることもあるんですよね。そのアドバイスが素晴らしいなと思いました。

子どもの自己中な態度に悩んだら

子どもの自己中に悩んでいるという方も多いでしょう。頼み事をするときは、調子のいい事ばかり言って親を期待させ、逆に親が頼み事をしたらそれは行動しない。親の事をなめているのでは?とイライラするケースも多いと思います。

著者の提案は、子どもが自分に選択権が感じられる依頼の仕方を提案されています。

特にスマホやゲームのルール作りは参考になると思います。

スマホを買ってほしいときに、勉強頑張るからとか、と言われてつい嬉しくなってスマホを買ってやったものの、子どもが全然勉強しないといったケースは、反抗期あるあるです。

著者は最初にルール作りをする必要を説いたうえで、まず子どもの意見を聞いてから、親が心配している事や思っている事を話すという順番で、お互いが納得したルール作りが大切だと説いておられます。

またゲームについては、ゲーム学習論が専門の東京大学総合教育センター藤本徹准教授の話を引用し、1日3時間、週21時間以下の範囲であれば、日常生活が影響するようなゲーム依存の問題は出ていないとして、日々学校で戦っている子どもの息抜きを認めて、多少親は理解を示してもよいのではないという意見に、なるほどなって思いました。

子どものシカトに悩んだら

子どもにシカトされる。これも反抗期あるあるですよね。学校から帰宅して、リビングは素通り、自室へ籠るというのは、思春期、反抗期の典型だと著者はいいます。

著者は子どもの気持ちの代弁し、子どもは自我の形成のために苦悩している最中だから、親は子をリスペクトし、大人扱いしてやることの大切さを説かれます。一歩引き見守る事。そして子から話しかけてくるタイミングをじっと待つ事。

ただし、ようやく子どもが話しかけてくれたのに、親はやってはいけない事をやりがちだと著者は指摘します。

非常に痛いところをつかれたのですが、せっかく子どもが話をしてくれたのに、すぐにアドバイスや励ましを子どもにしてしまうというのはやってはいけない行為。

子どもを心配するあまり、子どもが話しかけてくれたタイミングで、今だといわんばかりに、親が子どもに期待している事を話す。そんなことは子どもは求めていないのだと。。。あくまで子どもは親に共感してほしいと思って話しかけてきているのですよね。

その通りだと思います。とても勉強になりましたね。

子どもの暴言に悩んだら

本書で、「子どもにクソババアと言われたら、子育てが順調にいっている証拠」だという話が引用されていましたが、言葉遣いが荒いのは、親としてはやっぱり心配ですし、実際言われたら、キレてしまいそうですね。そんな時にも本書を読まれることをお勧めします。

著者は、こうした暴言なども、子どもが親を信頼し、甘えている証拠だといい、順調な成長の証だといいます。

つまり学校や外では決して言えない事を、家の中で発散させている。ともいえるのです。逆に家でストレスを発散できない場合、逆に外で発散させている場合があるので注意が必要というのですから、であれば家で多少暴言や屁理屈を言われても良しとしてやらないといけないかなって思いました。

屁理屈がいえるのも、論理的思考がついてきた証拠だという著者。ここまで前向きに考えるのも難しいかもしれませんが(笑)子どもの反抗期としては、当たり前の事だと考えられれば、親としても冷静になれそうです。

過度な中学受験の負担や、学校の縛りが子どもの心を蝕む

本書を読んで僕が一番共感したのは、学校関係、特に中学受験について書かれているところです。昨今は、中学受験ブームで、子どもの意志とは関係なく、中学受験を検討させている親御さんもいらっしゃるかもしれません。

我が家も長女が中学受験を経験しました。長女は小学校になじめず、やむなく中学受験を選択しましたが、本来なら中学受験などせず、小学生の頃はもっと自由に好きな事をやらしてやりたかったです。

著者は、毎日楽しく遊ぶ、時間を忘れて自分のやりたい事に没頭する黄金の少年少女の最後の時期に、やりたくもない勉強を無理にさせる中学受験に警鐘を鳴らされていますが、実は僕も同感なんです。

勉強よりも、子どもの自己肯定感や他者信頼感を育てることが大事だと本書の随所で語っておられますが、今になってその意味は本当によくわかります。

また不登校に関する事にも著者は触れておられます。今や10人に1人が不登校になる時代。もはや学校制度が崩壊していると言わざるを得ないと指摘し、学校ありきで考えるのではなく、学校以外でも勉強はできる。むしろ、学校に通うよりも子の個性を伸ばせるかもという言葉は、僕自身、大変勇気づけられました。

まとめ 子どもの自己肯定感を育む

本書では、随所に、自己肯定感や他者信頼感という言葉がでてきます。本書でも自己肯定感は、子どもの幸せを親が願うとき、親が意識しておくべき、最も重要なキーワードだと感じました。

自己肯定感は、「自己をありのままの自分でよいと肯定する感覚のこと」と定義され、子どもが前向きに人生を歩めるために自己肯定感を高めようという本はいくつもありますが、僕自身は自己肯定感を親だけで育むのはなかなか厳しいと感じています。

特に、ただ単純に子どもを褒める事だけでは、自己肯定感は育まれないと断言します。

言葉で褒めるだけでは意味がなくて、子どもを信じる事。子どもを信頼する事が伴って、はじめて自己肯定感を育む事につながる思っています。子どもが親の期待しない結果を出したり、道に進んだりすることもあるかと思いますが、それでも子を応援し、信じ、認める事ができるか?その覚悟で、子どもと接することが自己肯定感を育む。

子どもの反抗期は、まさに子どもが親の期待とは真逆の行動をすることです。それでも反抗期は大人になる過程で正しいものであり、子どもがいつか自分で考えて、自らの道を切り開いてくれるはずと信じ切れるか?

本書ではその覚悟があれば、反抗期は乗り切れるよということをおっしゃっているように思いましたし、まさに僕が共感したのもその点でした。

逆に子どもが望んでいない勉強を強制すると、反抗期は荒れたものになる可能性があると思います。そんな心当たりがあり、反抗期に悩んでいらっしゃる方は、ぜひ本書を読んでみてほしいなと思います。

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