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【書評】「子どもはなぜ勉強しなくちゃいけないの?」を読んだ

「子どもはなぜ勉強しなくちゃいけないの?」

こう聞かれて解答できる親御さんはどのくらいいるでしょうか?

勉強に疑問をもっている子どもは、勉強が好きではない子が多いかもしれません。勉強する意味が見いだせないので、「なぜ、勉強(なんか)しかくちゃいけないの?」

となってしまう。

ですが、勉強しなければいけない理由を親が論理的に説明できて、それで子どもが腑に落ちたのなら、少しは勉強をするかもしれない。

  • 子どもに、なぜ勉強しないといけないのか明確に答えられない
  • 子どもに勉強する意味をわからせたい

とお悩みの方にお勧めの本があります。タイトルはすばり「子どもはなぜ勉強しなくちゃいけないの?」です。

本書を読むといいと思う人
  • 子どもに「なぜ勉強しなくちゃいけないの?」と質問されて答えたい人
  • 学校や塾以外にも勉強があると思っている人
目次

本書と著者のプロフィール

日経BP社
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著:おおたとしまさ
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おおたとしまさ氏

リクルートを独立後、数々の育児・教育誌の編集・監修を手掛け、現在は、男性の育児、子育て夫婦のコミュニケーション、中学受験をいい経験にする方法、学校・塾の役割などについて執筆活動を行う。(著書発行時)

おおたとしまさ氏関連著書の書評

本書の要点ポイント(書評)

「子どもはなぜ勉強しなくちゃいけないのか?」親子で考えてみてほしい。これがこの著書のタイトルでもあり、またテーマです。

教育ジャーナリストである おおたとしまさ氏が、「なぜ、子どもは勉強しなくちゃいけないの?」という疑問を識者8人に聞いてまとめたのが著書ですが、子ども編と大人編がそれぞれ用意されているのが面白い。

子ども編と大人編は、内容は全く一緒なので、本を読むのが苦手な親御さんは、子ども編だけを読んでもよいと思います。

また、本書に出てくる識者の顔ぶれがすごいので紹介しておきます。

荒俣 宏氏、内田 樹氏、瀬戸内 寂聴氏、坂東 眞理子氏、福岡 伸一氏、藤原 和博氏、茂木 健一郎氏、養老 孟司氏。

また続編では、あさのあつこ氏、宇治原 史規氏、五味 太郎氏、田中 優子氏、土屋 賢二氏、平田 オリザ氏、松本 大氏が登場されます。

今回は、各識者が様々な勉強しないといけない理由を語ってくださっている中で、特に僕が印象に残った勉強しなくちゃいけない理由をピックアップして書評してみたいと思います。

Q.なぜ、勉強しなくっちゃいけないの?

A.生きていくためだよ

僕が本書で一番印象に残っているのが、人間は、動物よりもたくさん学んだから生き延びることができたんだよという話です。

大昔はそれこそライオンに襲われたりする時代でした。それで人の先祖といわれるサルの時代、群れをつくる事を覚えて身を守るようになった。ライオンの糞があれば、そこは危険だという事を学び、やがて食べていくために狩の仕方や魚釣りの仕方を覚え、雲の動きから雨を予測したり。人は学ぶことで他の動物よりも生き延びてきたのだといいます。

生き延びる為に、それこそ自主的に、そして必然的に学んだ。これが学びの本質なんだと本書を読んで気づかされました。

ところがどうでしょう?今の時代は、ライオンに襲われることもなければ、食べ物にだって苦労しない。生き延びるという目的が希薄になっています。

世の中が複雑になりすぎて、本来、生き延びる為に勉強してきた人間なのに、今や動物園でぬくぬくと生活している動物たちのように、勉強する意味を見失っている。それが現在人なんだなと思うようになりました。

僕が好きな番組に、生物の生態を観察するNHKの「ダーウィンが来た!」っていうのがあるんですけど、

この番組を見ていると、動物や虫や魚たちは、お互いいつ食べられるかわからない状況の中で、懸命に知恵を働かしながら生きていくために学んでいるんだなというのがよくわかる。

キリンの子は生まれて30分以内に立つという話は有名です。ライオンに食べられる危険があるサバンナでは、一刻も早く立ちあがって逃げなければいけない。キリンの子は生まれたその瞬間から生きる術を学んでいます。

動物や魚のことを少しでも考えることができれば、学びの本質を知るきっかけになるかもしれない。

A.お金を稼がないと生きていけないからだよ。

今の人はどうやって生きる為に活動しているの?それはやっぱりお金を稼いで生きている。これが一番現実的な答えで、子どもにもわかりやすい答えですね。

動物や魚とは違い、人間は子どものうちはずっと親が養ってくれるので、住む家から食べるものまで何でも揃っています。ここまで過保護に子どもを養い育てる動物は稀なんじゃないかな?

いつまでも親が子どもを養うわけにはいかない。最低でも成人したら、自分でお金を稼げるようにならなければいけない。

↓今や18歳で成人。お金のことも自分で学ばなければいけない

ならどうする?

お金を稼ぐために勉強したほうがいいんだなって気が付いてくれたらいいですね。

A.クレジットを貯める為だよ

クレジットの事を書かれたのは藤原和博氏です。クレジットとは信頼のことです。

大人ならビジネスの世界で考えるとわかりやすいんですけど、例えば、頼まれた仕事に対して、責任感をもって最後まで仕事をやり遂げる。きちんと納期(約束)を守る。当たり前の事のようですが、こうやって当たり前を積み重ねていくことで

「この人に仕事を任せよう」

ってなります。これがクレジットです。

クレジットを貯める為には、

  • 「あいさつすること」
  • 「約束を守る事」
  • 「ものを大事にすること」

が大事だと藤原氏はいいます。クレジットを積み上げるのも生きていくための勉強。

僕らの時代はクレジット(信頼)は会社中心でしたけど、これからの時代は違う。個人のクレジットが大事になってくる。

クレジットが積み上げられればあげられるほど、自由で大きな仕事ができる。そしたらお金が稼げるんだよってことは教えてあげたいですね。

A.好きなことをしていれば必ず勉強が必要になるよ

この考え方が一番、好きでした。子どもにとっても夢があって伝わりやすいかもしれない。

例えば、本書で養老 孟司氏が虫好きの子を例にこんなことを書いています。

虫のことを徹底的に調べようと思うと、いろいろな知識が必要になるんだよね。標本を作るにはいろいろな化学薬品を使わなければいけない。英語も書けれなけれいけない。そのうち日本語の図鑑だけでは物足りなくなるから英語の本も読みたくなる。どこにどんな虫がいるのかを調べていくと、地図も読めなければいけないし、地質学という勉強もしなければいけなくなる。

本当に好きなものが見つかれば、自然と勉強が必要になるというのです。

桝太一さんの著書「なぜ私たちは理系を選んだのか」に、水族館の館長さんのインタビューがあるのですが、やっぱり好きな事を追求していくと英語や算数といった学問にぶつかったっていう話がありましたし、

ホリエモンさんは著書「10年後の仕事図鑑」で「遊びを極めれば、その道のプロになり、それが必ず仕事につながる」とおっしゃっていますが、その真意は、好きな事をしてれば、自然と勉強するよってことだと僕は思っています。

子ども達よ、好きな事を極めてみてくれ!きっとそれが勉強につながります。

まとめ「勉強とは」受験のための勉強のことではない

本書に登場される識者の方で

「勉強」=受験のための勉強

と考えている人が皆無であったのも印象的でした。

僕が子供の頃は受験の為の勉強でした。大学に受かるために勉強していたように思います。

ですが、本書に登場する識者で、勉強しなくちゃいけない理由を、「東大に行くため」とか、「よい会社に入るため」とか、書いている人は一人もいない。

いつの時代も親は心配性。不安な世の中だからこそ、よい大学に入れるようにと中学受験させたり、勉強しなさい!っていう。勉強って、勉学を強いるって書くんですけど、

それって本当に子どもが生きていくための学びになっていますか?って事は今一度考えたい。

それでも、やっぱり大人になれば、親になれば、生きていくために働かないといけない。

好きな事で食べていきたい。それでもいいでしょう。だったら、その好きな事で食べていくには、何を学ばないといけないか、自分で調べることが大事だよ。それが勉強。

パパママの元から巣立っていく時には、今度は自分の力で食べていかなければならない。そのための知恵を身につけてね。それが勉強。

なぜ勉強しなくちゃいけないの?本書を読んで、これが僕の答えになりました。

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