ようやく読みました!2021年ベストセラー「スマホ脳」。この本のキャッチコピーは衝撃的。
スティーブ・ジョブズはわが子になぜipadを触らせなかったのか?最新研究が示す恐るべき真実。
- 我が子が一日中、スマホを触っている
- 我が子が一日中、ゲームばかりしている
- 我が子が一日中、LINEばかりしている
こういった子どものスマホ依存に悩まされている親御さんはぜひ、読んだ方がいい。今日はスマホ脳の書評を書いてみたいと思います。その上で、スマホ脳になったらどんな弊害があるのかと、我が家はスマホ依存とどう向き合っているのか、その対策についても書いてみたいと思います。
スマホ脳 著者のプロフィール
アンデシュ・ハンセン氏
1974年生まれ。スウェーデン・ストックホルム出身。前作「一流の頭脳」が人口1000万人のスウェーデンで60万部の大ベストセラーとなり、世界的人気を得た精神科医。名門カロリンスカ医科大学で医学を学び、ストックホルム商科大学でMBAを取得。(著書発行現在)
スマホ脳の要点ポイント(書評)
著者のアンデシュ・ハンセンはスウェーデンの精神科医です。ゆえに、本書はスウェーデンのスマホ事情を中心に書かれていますが、スマホ事情は万国共通。みな、若者がスマホ脳になっている。
ここ10年で心の不調で受診する人が急激に増えたのは、一気にデジタル化したライフスタイルにあるのではないか?
あのスティーブ・ジョブズ氏を筆頭に、IT業界のトップは子どもにデジタルデバイスを与えなかったのか?
脳科学や精神科学の観点から考察したのが本書になります。
人間の脳はデジタル社会に適応していない
とても面白い仮説だと思いました。
人類の歴史上、デジタルデバイスを使っていた人類は本当我々くらいなもので、ごくわずかです。大昔は狩猟民族であり、その頃はもちろんのこと、つい最近までデジタルデバイスは我々の生活の中にはありませんでした。
ですから人間の脳はもとよりデジタルデバイスには対応していない。
というのが著者の主張であり、この本の中心です。
スマホは私たちの最新のドラッグである
なぜ、スマホが私たちにとってこれほど魅力的なのか?それを解明する脳内の伝達物質は、「ドーパミン」
筆者によるとドーパミンは、美味しいものを食べている時や、好きなことをしている時に分泌されるものではなく、「もっと何かいい事があると期待する」ときに活性化するホルモンなんだそうです。
つまり、こういう事です。
- この投稿をすれば、FaceBookのいいね!がつくのではないかという期待。
- この投稿をすればアクセス数があがり、チャンネル登録者数が増えるのではないかという期待。
- この投稿をすれば、ブックマークされるのではないかという期待。
これが私たちを虜にする。
きっとゲームのガチャなんかもドーパミンを巧みに利用しているんでしょうね。ガチャが当たった時の幸せよりも、ガチャが当たるかもしれないという期待に子どもが夢中になる。
この脳の仕組みをFaceBook等、SNSの企業はみんな知っていて、巧みに利用しているというのだから本当に恐ろしい。
IT業界のトップは自分の子にデジタルデバイスを持たさない
IT業界のトップは我々がスマホに虜になり、中毒になる事をしっている。だから我が子にはデジタルデバイスを容易に持たそうとしなかった。
本書によれば、スティーブ・ジョブズは「ipadを子どもの側に置く事すらしない」またビル・ゲイツは、子どもが14歳になるまで、デジタルデバイスを子どもに持たさなかったという。
僕は家庭内のスマホルールについて、やるべきことをやったらスマホの利用も自由と書いたのですが、これは間違いだったなと猛省しているところです。スマホのやりすぎは本当によくない。
↓間違いだと気付いた我が家のスマホルール
スマホとゲームの時間制限、使用ルールを考える。我が家はやる事やれば自由にしています。その理由 – 中堅 私立中学でもいいんじゃね?
もしも、スマホ依存になったら?その弊害とは
では、我々がスマホ依存になったら?実際にどんな弊害があるのか、書いてみたい。
1.集中力が続かない
スマホが目に見える場所に置いてある、サイレントだろうが、電源をきっていようが、たったそれだけで人はスマホに集中をもっていかれてしまう。つまり本来、集中すべき作業に集中できない状況を、スマホは生み出してしまう。
スマホは私たちの集中力さえも阻害してしまう
著書「夢を叶える勉強法」で、鈴木光さんは、勉強は質が大事だといい、タイマーをかけて勉強に集中し、スマホを絶対にみないようにしていたといいます。
元東大王の鈴木光さんでさえ、「スマホが集中力を削ぐ」という魔力に対して工夫し、対処していたというのですから、スマホ中毒から私たちがそう簡単に抜け出すことはできないことは容易に想像がつきます。
また池上彰氏も「社会に出るあなたに伝えたい なぜ、読解力が必要なのか?」でスマホが集中力を分散させると危惧されていますね。
2.幸福度を下げてしまう
FaceBookでいいね!をもらったり、YOUTUBEでチャンネル登録をしてもらったり、一見、ネット社会の中で多くの人と繋がっていることは、楽しそう、幸せそうと思う行為も、実は私たちの幸福度を下げているのだそうです。
SNSは世界中の人と繋がる事はできます。ですが、世の中には自分よりもすごい人がいくらでもいる。それを目の当たりにするのがSNSでもあります。
ヒエラルキー(身分階級)の世界で生きる私たちにとって、自分よりも優れている人がどこまでもいるという情報を浴び続けるのはつらい。
※ヒエラルキーを気にせずに生きる方法。そのヒントは嫌われる勇気を読んでみる事をおすすめします。
知らぬが仏という言葉がありますが、本来、知らなくてもいい他人の情報を、常にスマホでチェックして一喜一憂する。それが私たち。
3.睡眠時間が削られる
夜中までスマホチェックをしている。単純に睡眠時間が削られていますね。
人には体内時計があり、昼太陽の光を浴びることでセロトニンが体内で作られ、夜にメラトニンというホルモンに変わります。このホルモンが人を睡眠に誘うのですが、スマホのブルーライトはメラトニンを阻害することがわかっています。
結果、夜眠れず、朝起きられない子になってしまう。ひどい場合、不眠に繋がることもあると考えられます。
4.物事が続かない
スマホは簡単に脳にご褒美を与える。それゆえに簡単に手に入らない(スキルが上がらない)習い事は長続きしない。
クラシック系の音楽の先生が、「即座に手に入るご褒美(スマホ)に慣れているから、すぐに上達しない楽器はすぐに止めてしまう」と嘆いていると本書では紹介されています。
子育て本によく登場する、4歳児にマシュマロを食べずに待つことができたら、もう1つマシュマロをあげるよという「マシュマロ実験」
待つことが出来た子は、数十年後、よい学歴、よい仕事についているという研究結果は非常に有名ですが、今は待つことが出来ない子が増えている。
スマホ依存からの脱却!我が家はスマホ脳とどう向き合ったか?
いや、本当にスマホをなめていました。。。
人は「・・・かもしれない」という期待に夢中になる。IT業界のトップは、脳の仕組みを理解し、巧みに私たちに仕掛けている。
- いいね!がたくさん集まる・・・かもしれない。
- レアなガチャが当たる・・・かもしれない。
- YOTUBEのチャンネル登録が増える・・・かもしれない。
- ブログのアクセス数が増える・・・かもしれない。
実際に実現できたことよりも、「かもしれない」に人は夢中になる。
じゃぁ、どうしたらいいのか?!我が家は家族で、徐々にスマホ・デトックスを頑張ろうと決意しました。
1.スマホからアプリを削除してPCを活用する
これが一番効果があると思う。
僕の場合、SNSアプリがスマホにインストールされていたから削除。PCで作業できる。
子どもだってYOUTUBEをPCで見たり、Amazonで見たり工夫する。スマホでなくてもできるのならアプリは削除でOKです。
2.寝る前の1時間はスマホを見ない
スマホ脳を読んだ話を子ども達にして、どれだけスマホ依存が怖いのかを説明しました。そのうえで、寝る1時間前はスマホを見ないようにして、読書などに時間を当てることにしました。
もちろん、親が率先してスマホ・デトックスをします。僕も寝る1時間前はデジタル・デトックスです。
今のところ効果があって、長女は早く寝れるようになったし、次女はスマホ時間があきらかに減ってきています。
3.スマホより楽しいことを見つける
スマホほど楽で楽しいものはありません。親もスマホを与えておくと子どもの相手をしなくてもよいので、大変楽です。
ですが、ここは踏ん張りどころ。子どもとお出かけしたり、一緒に遊んでスマホより楽しい事を見つけようと思います!
早速、家族で森林浴にでかけました。「ハイキングはスマホより楽しかった!」「また、家族でおでかけしたい!」子どもからこの言葉を引き出せたのはよかった。
親はとても大変です。ですが、スマホ依存から脱却するために努力を続けよう。
まとめ
世の中に、本当に大変な娯楽が登場したものです。スマホやSNSを開発したIT業界のトップが認めるようにスマホはドラッグ。
スマホ脳に打ち勝つのは大変だけど、僕も含めて家族で頑張ってみたい。スマホよりも楽しいものを家族で見つける努力をしたい。
また、この結果については、我が家の奮闘記として続編を書いてみたい。
【追記】
遂に我が家のスマホルールが完成。我が家の最終回答はこちらです↓