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【書評】「GRIT やり抜く力」を読んだ。才能をはるかに凌駕するやり抜く力とは何か?

子どものお友達にものすごい賢い子がいる。才能にあふれた子がいる。そんな話を聞いて焦ったりしたことはありませんか?

 

それに比べて我が子には何の取り柄もない。才能もない。。。

 

そんな悩みをもっている親御さん、悲観することは全くありません!その代わり「GRITやり抜く力」を絶対に読んだ方がいい。

 

人生で成功する要因は、才能ではなく、やり抜く力だ!今注目されている、いわば「究極の能力」がGRITです。

 

やり抜く力さえあれば才能がなくとも、誰でも一流になれる!

 

著者であるアンジェラ・ダックワース氏は、GRIT研究の第一人者。アメリカでベストセラーになり世界中で販売されたこの一冊を読めばGRITの全てがわかります!今回は、僕が大好きなこの「GRITやり抜く力」の書評を書いてみたいと思います。

 

↓先般ブログで紹介させてもらった、「きみはスゴイぜ!」はGRIT(グリット)について、子どもにもわかりやすく説明した本です。

kurochan-papa.com

 

 

 

本書と著者のプロフィール

アンジェラ・ダックワース氏

ペンシルベニア大学心理学教授。近年、アメリカの教育界で重要視されている「グリット」やり抜く力研究の第一人者。2013年マッカーサー賞(別名天才賞)受賞。教育界、ビジネス界、スポーツ界のみならず、ホワイトハウス、世界銀行、経済協力開発機構、米国陸軍士官学校など、幅広い分野のリーダーたちから「やり抜く力」を伸ばすためのアドバイスを求められ、助言、講演を行っている。(著書発行時)

本書の要点ポイント(書評)

著者であるアンジェラ・ダックワース氏は、アメリカの別名・天才賞といわれる「マッカーサー賞」を受賞されました。

 

しかし、著者は決して他の心理学者と比べて自分は頭脳明晰ではなく、それどころか、幼少期は父親から、「おまえは天才じゃない」とずっと言われ続けて育ったといいます。

 

そのエピソードとして著者は小学3年生の時に、優等生のための「特別進学クラス」の選抜試験にも受からなかった事などをあげている。

 

人生で何かを成し遂げられるかは、生まれ持った才能で決まるのではない、それよりも、やり抜く力(GRIT)だ

 

アメリカ社会に大きな影響を与えたという著者の研究結果の集大成が本書です。

 

10代から90代、学問からビジネス界、スポーツ界、音楽界と様々な分野のやり抜く力の鉄人へのインタビュー。インタビューを通して彼らの成功につながった共通点を具体的に示した著者のGRIT研究結果は実に興味深い。

著者がGRIT(やり抜く力)を研究するようになったきっかけ

著者が中学生の数学の講師をしていた時のエピソード。

 

生徒の中には明らかに頭脳明晰。ずば抜けて頭の回転のよい子が何人かいたそうですが、驚いたことに思ったほどテストの結果がよくなかったそうです。

 

一方で勉強が普通の子、その中で、

  • 毎回出席する
  • ノートをとって質問する
  • 諦めずに何度も挑戦する

こういった特徴の子の成績の伸びがすごかった。

 

情熱と粘り強さを持っている人はGRIT(やり抜く力)が強い。

 

これをきっかけに、著者は、努力によってもたらされる成果に強い関心を抱くようになり心理学の世界へと進みます。

「天才」ではない。努力しているんだ!

僕たちは、ものすごい優秀な人を見た時、すぐに「天才」だと言ってしまう。しかし心理学的にいえば

 

「あれは天才だからできること。あんな技術は誰にも真似ができないよ。」こういった諦めの現れ。こう思うほうが人は楽なんだそうです。これは当たっている。

 

今回この記事を書くときに思いだした、以前はてブで見つけたこの記事。

blog.tinect.jp

徳島からスタンフォード大学に合格された松本杏奈さんに対して、

 

「努力の人というけれど、裕福な恵まれた家庭に育ったからだろ」という批判にたいしての考察記事です。本書の趣旨とは少し違いますが、

 

  • 一般人とは頭の出来が違う
  • あの子は天才だから

という人は、この人の血のにじむような努力や、GRIT(やり抜く力)が見えてない。彼女は、生まれ持って才能をもった人なのではなくて、努力の人なのです。

 

この思考を持っていない人は、いつまでたっても努力の人になれないし、GRITを理解することもできない。

やり抜く力は夢中でもない

よく僕たちは子どもに「夢中になるものを見つけなさい」といいます。

 

しかし著者は、情熱と夢中はイコールではない。情熱とは、一つの事にじっくり長い間取り組む姿勢の事であるといいます。

 

なるほど、夢中になってもそれが持続しないと、情熱にはつながらない。やり抜く力と夢中はまた別のものなんだと学びました。

 

では情熱とは一体どういう心理状態なんでしょう?どんなことがあっても、最上位の目標を諦めない事なんだそうです。

 

芸能人で成功されている方もきっとGRITが強いように思います。売れなくても貧乏でも俳優を続けている。どうしても俳優で成功するという最上位の目標に対して妥協することがない。

 

ただし重要度の低い目標については修正したり削除したりしてもよい。あくまでも最上位の目標を諦めない。妥協しないってことです。

 

 

 

GRITやり抜く力を強くするための4つのステップとは?

では、このGRITやり抜く力を強くするためには具体的にどうしたらよいのでしょうか?本書では、4つのステップが紹介されていました。

1.興味

自分がやっている事を心から楽しんでこそ情熱が生まれる。ただ僕たち親は、「情熱」よりも「堅実」だといいがちです。

 

例えば、子どもが歌手になりたいという夢を語っても、ほんの一握りしか成功しない世界よりも、公務員になってほしいとか、安定に子どもを誘導しようとする。この心理は親なら当然だと思う。

 

では世の中、情熱よりも堅実がよいのでしょうか?著者は、好きな事を仕事にしている人は、仕事に対する満足度がはるかに高いこと、また、業績が高いことの研究結果を示します。

 

これからは好きな事に没頭して極めれば、それ自体が仕事に繋がるというのは、堀江貴文氏。もし子どもに相当の情熱を見ることができるなら、親は子の情熱にかけてみるべきだと思います。

 

自分の好きなことを選ばせてもらえた子は、のちに一生の仕事として打ち込む確率が高いのだといいます。親がいかに子どもの興味を応援できるかも、子どもの情熱を育むのに大事なことになるんだなと思います。

2.練習

一つの事をコツコツと長い間やっているのに、ちっとも上手にならない。人を見ませんか?と著書では問いかけます。

 

長い間コツコツと練習してたらいつかGRITが身に付き、成功する。そう考えるのは少し早計だったようです。

 

練習も意図がある練習をしなければ上達しない。僕の大好きなメジャーリーガーのダルビッシュ有氏の名言。

 

間違った練習方法だといくら練習しても上達しないよって事ですね。

 

もちろんGRITの強い人は、そうでない人と比べて練習時間は長い。しかしそれ以上に意図的な練習をしている方が、はるかに成功要因になると著者は研究結果から断言されています。

 

以前ブログで紹介させていただいた元東大王の鈴木光氏も著書「夢を叶えるための勉強法」で、勉強は量よりも質だとおっしゃています。意図ある、質の高い練習ができているかも要チェックです。

3.目的

自分の仕事を誇りに思う。自分の仕事は誰かの役に立っている。この思いがあるからこそ情熱が実を結ぶ。そう簡単には手に入れることができない感覚だと思いますが、GRITの強い人にはこの感覚があるらしい。

 

太宰治の「走れメロス」の名言。

それだから走るのだ。信じられているから走るのだ

ですね。信じられているから諦めずに走り抜くことができる。これはまさにGRITが強い証拠です。

 

ではどうしたら目的は生まれるのか?著者は、目的を持った生き方をしている人を見て学ぶのだといいます。

 

これは僕も常に思っている事で、両親の育て方も影響を受けると思いますが、人生において尊敬できる人に出会えるかどうか、このことはものすごくGRITを強くするのに必要な要素だと僕は思っています。

 

ですので僕は娘の習い事にしても、娘の良き指導者となってくれる人を一生懸命探しました。

 

僕のお気に入りの本「子どもが自ら考え、動き出す 学ぶ環境の作り方」ではメンターの重要性について学べるのでよかったら読んでみてください。

 

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4.希望

いかなる困難であっても立ち向かうための粘り強さ、挫折を経験しても打ちのめされても立ち直る力。最近では「レジリエンス」という言葉でも知られるようになった挫折力は本当に大切です。

 

幼い頃から能力を褒められて育った子は、失敗した時に「能力が足りなかったから」と考える。努力を褒められて育った子は、「努力が足りなかったから、もっと努力をしよう」と考える。

 

多くの心理学や子育て本に紹介されている子どもの褒め方ですが、能力は生まれ持ったものではなくて、向上させることができるものだと考えられる成長思考を持つ子ほど、GRITやり抜く力が強くなる。

 

子どもの褒め方については、以前ブログで紹介した「自分でできる子に育つ ほめ方叱り方」をぜひ読んだらいいと思います。

 

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やり抜く子を育てるにはどうしたらよいか?

では、やり抜く子を育てるにはどうしたらよいのでしょうか?子育てをしている親なら誰もが気になるところだと思いますが、著者なりのアンサーが書かれていたのでここで紹介したいと思います。

 

GRITやり抜く力は、並大抵の努力ではつかないことは本書を読めばよくわかります。だとすれば、子どもは厳しく育てる方がよいようにも思えます。一方で子どもの意見を尊重し、褒めて優しく育てた方がいいという考え方もありますね。

 

著者は、育て方を

  • 寛容な育て方
  • 独裁的な育て方
  • 怠慢な育て方
  • 賢明な育て方

の4つに分類し、賢明な育て方をおすすめされています。

 

賢明な育て方とは、子どもに厳しさを求めながらも、支援を怠らない育て方の事。子どもの意志を尊重しながらも、限度を示すことが大事だと述べられています。

 

僕は日々、スマホと子どもの関係に悩んでいます。最初はやるべきことをしていれば、スマホも自由にやればいいと思っていましたが、最近は色々な本を読んでスマホにはやはり制限をかけるべきだと思い始めました。

 

子どもに本当に夢を叶えたいというのなら、自由にさせるだけでは不十分。夢にどれだけ真剣に向きあっているかはしっかりと観察し、時に厳しく限度や制限はかけるべきだと今は思っています。

 

 

 

まとめ 努力した結果、何かができるようになる人が「天才」

人生が成功するために必要なのは才能ではない。やり抜く力(GRIT)だ!というのは本書を読んで真実だと思いました。

 

とはいえ、やり抜く力って簡単に言いますけど、ハードルはかなり高い。ある意味、才能(天才)よりも難しい能力ですよね。

 

元メジャーリーガーのイチロー氏の名言です。

努力せずに何かできるようになる人のことを『天才』というのなら、僕はそうじゃない。努力した結果、何かができるようになる人のことを『天才』というのなら、僕はそうだと思う

iyashitour.com

大リーグで成功を収めたプロフェッショナルであるイチロー氏の言葉には重みがあります。

 

GRITは簡単には手に入れられるものではないし、すぐに手に入れられるものでもない。コツコツと当たり前のことを続けて積み上げていくもの。それにはよほどの情熱がないと続けられない。

 

繰り返しになりますが、子育てで言えば僕らができることは、子どもの興味関心を引きだし、全面的に応援してやることくらいだと思います。

 

ただその時応援すると決めたなら、その夢に向かって本気で子どもが取り組んでいるか、持続して努力しているかは厳しく見守ってあげる必要があると思いました。

 

天才とは才能がある人のことを言うのではない。努力ができる、やり抜く力がある人が、天才になれるんだ。平凡でも一流になれる。そう我が子でも。