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「女の子の「自己肯定感」を高める育て方」を読んだ。姉妹のように仲が良い親子は要注意の訳

「女の子の「自己肯定感」を高める育て方」を読んだ。姉妹のように仲が良い親子は要注意の訳

我が家の子どもは二人とも娘です。男親からすれば、娘って本当にかわいいです。ですが僕は男なので、思春期になった娘の心を理解できるかといえば、たぶん出来ていないし、これからも出来ないだろうなと思っています。

それでも少しでも娘たちの心を理解し、ケアしてやりたいというのは思っていて、ずっと試行錯誤している段階です。

思春期の女の子がどんなことを考えていて、どんなことを求めているのかを勉強するために今回手にした本が、「女の子の自己肯定感を高める育て方」という本です。

この本を読んだらいいと思う人
  • 思春期の女の子の子育てをされている方
  • 思春期の娘の自己肯定感が低いと悩んでいる方
  • 特にお母さん!(主にお母さんに向けて書かれた本だから)

本書の紹介と著者のプロフィール

吉野 明氏

私立鷗友学園女子中学高等学校名誉校長。東京三鷹生まれ。一橋大学社会学部を卒業し、鷗友学園の社会科の教師となる。以来、44年間、女子教育に邁進。鷗友学園における高校3年生時点での文系・理系選択者はほぼ半々という、女子校の中では極めて高い理系選択率を実現。女子の発達段階に合わせて考えられたプログラムなどにより、女子生徒の「自己肯定感」を高め、女子が伸びる学校として評価されている。(著書発行時)

↓思春期の男の子の自己肯定感を高めたい方にはこちらの本がおすすめです

思春期の女の子の自己肯定感を高める方法(書評)

「自分の自己肯定感が低いので、せめて娘は高い自己肯定感を持った子に育てたい」

最近、そのような話を耳にすることが多くなったと冒頭で著者はいいます。

自己肯定感を高めるというのは、今様々な子育て本で書かれている。現在の子育てにおいて欠かせないキーワードになっていますが、子どもが自己肯定感を高めるというのは、実は本に書いてあるほど簡単ではありません。

だからこそですが、親として少しずつではあるけれど、子どもの自己肯定感を高める努力は必要だと思っています。

本書は、女子高で、長らく思春期の女子の教育に尽力されてきた鷗友学園の名誉校長である吉野明氏が、思春期の女の子の特性を知ったうえで、どうしたら自己肯定感を高めることができるのかを経験から書かれています。

本書で僕が特に勉強になったのが、親子共依存という言葉。ここからは僕が女の子の自己肯定感を高める方法で、共感したポイントを解説していきたいと思います。

※自己肯定感は自己効力感と合わせて勉強するといいと思います

親子共依存。姉妹みたいな母娘と言われて喜ばない

本書で一番目を引いたのが「姉妹みたいな母娘と言われて喜ばない」と著者が指摘している点です。姉妹みたいな親子関係を誇らしく思っていらっしゃる方もいると思うので、この考え方には賛否両論あるかもしれません。

著者はなぜ、姉妹のような母娘ではいけないとおっしゃっているのか?

「姉妹のような」親子もそうですし、「友だちのような」親子もそうですけど、この場合、共依存関係にある場合が多いのだそうです。

親子共依存とは何か?

親子関係における共依存1とは、簡単にいうと、親が必要以上に子どもに執着し、子どもの自立を妨げることです。子どもがお母さん、お母さんといってくれているうちはいいですが、いざ子どもが親離れしようとするときに、嫉妬や幸せになろうとする子どもを認められないといった負の部分が出てくるのだといいます。

思春期の女の子が親に求めていること」の著者・中野日出美氏も友だちのような関係ではなく、あくまで親子の関係であるべきと指摘されていますが、子どもを親から自立させることこそが親の使命であり、健全な考え方だと改めて勉強になりました。

親子共依存は、僕のように子育てに力を注いでいる人は特に気を付けなければいけません。子育てが全てだという考え方で、子どもに自分の夢を託してしまう。子どもは子どもで親に縛られて、自分の思う事を主張できなくなるといった弊害も考えられます。結果として子どもの自己肯定感を下げる事になります。

親子共依存、覚えておこうと思いました。

女の子の特性を知っておく

女の子の自己肯定感を高めるうえで、女の子の特性を知っておくのは大事なことだと本書で学びました。

さすが女子高の校長先生を務められた著者。よく女子の特性をとらえられていると感心しました。

女の子は女の子だから「ちゃんとしないと!」と育てられている子が多いといいます。例えば、「女の子だから料理ができないと」とか「女の子だからおとなしくしないといけない」とか。女の子であるからといって、しつけられている事が多いのかもしれませんね。それゆえに、女の子には女の子の特性傾向があるのかもしれません。

完璧主義傾向が強い

女子は男子に比べて、完璧主義傾向が強い。うちの子を見ていても、そう思います。

完璧主義はいい面もありますが、完璧を崩れると行動できない。結果、自己肯定感を下げる方向にいくというので注意が必要です。

失敗を必要以上に怖がる

完璧主義傾向が強いと同義になると思いますが、失敗を必要以上に怖がるのも女性の特徴のようです。

失敗の経験がないと、

  • 失敗のショックに耐えられない
  • 失敗から立ち直る経験ができない
  • するかもしれない失敗に怯えてしまう

と著者は指摘しています。これでは自己肯定感を高めるどころか、下げることになってしまう。失敗から立ち直る力の事は、レジリエンスといって今最も注目されている非認知能力ですので、勉強しておいてよいと思います。

では、この失敗を恐れるという女子特性を打破するにはどうしたらよいのでしょうか?

著者は

一朝一夕にはいかないが、時間をかけて「失敗してもいい」と伝え続ける事

引用:女の子の自己肯定感を高める育て方

とおっしゃっていますが、同意です。

自己肯定感の高さは生まれ持ったものでもなく、また変化をするものだと言われています。失敗の大切さをずっと言い続ける事、挑戦を促すことはずっとやっていきたいなと僕も思っています。

BTSなどに曲を提供し、作詞作曲家としてグローバルに活躍されている岡嶋かな多氏は、著書「夢の叶え方はひとつじゃない」で、思春期に自己肯定感が低かったことを告白されています。

20代半ばから自己肯定感があがってきて、今では幸せだという岡嶋かな多氏。結果が出て成功したことはもちろん大きいのでしょうけど、自分が決めた道を進んでこられたという自己決定感も自己肯定感を高めるうえで良かったんだと僕は思います。

女の子だから結婚して子供を産むべきとか、古い固定概念で縛ってはいけない。女の子であっても、失敗を恐れずに自分が決めた道を進めと応援してやりたいと思っています。

女子は理系が弱いという思い込みは捨てる

女子校の中では極めて高い理系選択率を実現している鷗友学園の校長先生ならではの主張だと思いました。実は、算数に特化した通信教育を展開するRISU算数の代表・今木氏も著書「理系が得意な育て方」で、女子だから算数が弱いという思い込みをしないように同様に指摘されています。

本書を読んで初めて勉強したのですが、比例や割合といった抽象化能力は男子が10歳くらいから発達するのに対して、女子は数年遅れて発達するのだそうです。

うちの娘も実は算数が弱いのですが、女子だから弱いのではなくて、中学高校になったら伸びる事もあるのだから、算数が苦手ということは言わないようにしたいと思いました。

理系でバリバリ活躍している女性が増えています。親として女性も理系でバリバリ活躍している人がいるんだというモチベージョンは、桝太一氏の著書「なぜ、私たちは理系を選んだか」を読んで勉強してみても面白いと思います

ゼネラリスト型とスペシャリスト型。どちらでも心配しない

我が娘は勉強が好きではないので、大学に行くのかわかりませんが、手に職でもつけてくれたらな~と最近思う事も多いです。ゼネラリスト型は、広く浅くまんべんなく勉強が出来る子で、成績もよいのに対して、特定の教科はできるのに、他がさっぱりというスペシャリスト型。

「親として心配なのはスペシャリスト型でしょう?」という著書の言葉には惹きつけられました。

著者の考え方は、特定の教科を掘り下げられる子は、

1つの事に集中して取り組む中で、様々な事を学んでいます。本の読み方、文献の調べ方、ネットでの情報のとり方など実践的なことだけでなく、周りの人との付き合い方、自分の中にある能力の活かし方や伸ばし方まで、徹底的に身につけていきます。

引用:女の子の自己肯定感を高める育て方

ということで、自分の能力の伸ばし方がわかると、他への応用もできるようになります。というのは心強かったです。

親としては、娘が真剣に取り組んでいるものがあるなら、そこを後押ししてあげることが結果として子どもの能力を引き上げることになる。という著者の言葉を信じて、見守っていきたいなと思っています。

まとめ。親子共依存から脱却することで女の子の自己肯定感は高まる

本書で、親子共依存という言葉を初めて知りました。本書では、娘と母親の共依存について書かれていたのですが、父親であっても同じ。娘はかわいいですが、いつか自分の元を巣立っていくことを前提に子育てしていかないと改めて胸に刻みました。

考えてみれば、子どもが20歳を過ぎても親が子の面倒を見ているというのは生物学的にみても稀です。生まれてすぐに親がいなくなるという生物もいるのに、人間の子どもは親に依存しすぎでしょうし、親もまた子どもに依存しすぎているのかもしれません。

動物学者の今泉忠明氏の、魚類、両生類の多くは卵を産んだら去り、子どもが育つかは運次第。人間の子育ては変わっている。というのは本当に名言だと思います。

親子共依存の場合、親が自分だけでもまず変わるのだという強い意志を持つ事だと著者は指摘されていますが、大抵の思春期の女の子は、親から巣立とうともがいているはずなのです。それを認めて一人の人として見てやることが、思春期の女の子の自己肯定感を高めることに繋がると僕は信じています。

だから僕は娘には、18歳になったらじょじょに自立していくんだよという事を話していますし、僕の元を巣立っていってくれることを楽しみにもしているのです。

  1. 共依存とは-eヘルスネット(厚生労働省) ↩︎
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