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「子どもの自己効力感を育む方法」を読んだ。自己肯定感との違いについても解説。

子どもの能力に、勉強ではない、非認知能力という能力が大事だと言われます。中でも、自己肯定感は大事だといわれます。

ところで、自己肯定感って何だろう?

「自分を肯定する気持ち、自信をもって物事にチャレンジしたり、失敗を恐れずにチャレンジしたりする気持ち。」

そんな風に思っていたのですが、そこにもって「自己効力感」というキーワードが出てきました。

  • えっ、自己効力感って何?
  • 自己肯定感と自己効力感って何が違うの?

そんな疑問が出てきたので、自己効力感について勉強しようと思いました。そこで今回読んだ本が、「子どもの自己効力感を育む本」です。

この記事を書いている人

くろちゃんパパ

  • 思春期の娘二人(小学生、中学生)のパパ。
  • 子育て本、教育本を100冊以上読む。
  • 娘が生まれた時からずっと子育てに関わり、娘たちと今も良好な関係を築く。
  • 長女の中学受験の勉強に毎日付き合い、中高一貫校の合格を親子で勝ち取る。
  • 勉強だけで優劣が決まる今の教育に疑問をもち、未来型の教育に関心を持ち勉強中。
目次

今回の教材と著者のプロフィール

WAVE出版
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松村 亜里氏

ニューヨークライフバランス研究所 代表

ニューヨーク市立大学入学を首席で卒業後、コロンビア大学大学院修士課程「臨床心理学」、秋田大学大学院医学系研究科博士課程(公衆衛生学)修了。医学博士・臨床心理士・認定ポジティブ心理学プラクティショナー・ニューヨーク市立大学、国際教養大学でカウンセリングと心理学講義を10年以上担当し、2013年からニューヨークライフバランス研究所を設立して、ポジティブ心理学を広めている。(著書発行時)

自己肯定感を高める為に自己効力感を高める(書評)

結果を恐れずに挑戦する力の事を自己効力感といいます。

本書によれば、自己効力感が高い人というのは

  • 自分は周囲の人や物事に影響を与えられる人だという「信念」
  • 自分は課題を解決し、目標を達成できるという「自信」
  • 今でなくても、将来できるかもしれないという「希望」

こういった気持ちをもった人だと書かれていますが、まさに子どもに身につけてもらいたいマインドです。

こういった自己効力感を身につけるために、親ができる事、声かけ、心構えなどが、科学的根拠に基づいて学べる本が本書となっています。

自己効力感と自己肯定感の違いを整理する

冒頭にも書きましたが、自己効力感って言葉を聞いて、えっ、自己肯定感とどう違うの?と一瞬混乱しました。僕が今まで自己肯定感と使っていた言葉は、ひょっとしたら自己効力感のことだっただろうか?とても混乱したのですが、本書を読んで整理ができました。

どんな自分であっても、自分が好き。自分自身の存在を認めることができる。これが自己肯定感。書いて字のごとく、「自らを肯定する」気持ちのことです。

対して、自己効力感は、結果を恐れずに挑戦する力だと本書では説明されています。

なるほど。自己肯定感と自己効力感は意味合い的には似ているように思うけれど、別のもの。オーストラリアの社会心理学者ロイ・バウマイスター氏*1によれば、自己肯定感は、成功の喜びや幸せを感じる事で高まるのだそうです。

つまり、成功体験を得る為には、まず自己効力感(結果を恐れずに挑戦する)が必要であり、結果、成功体験を得ることで、自己肯定感が高まる、そういう関係性です。

子ども自己効力感を育む声かけとは?

子どもの自己効力感をどうしたら高めることができるのか?本書では、自己効力感とは、結果を恐れずに挑戦する気持ちであると定義されていました。そのための声かけ方法を、

  • うまくいったとき
  • 失敗したとき
  • 問題行動があるとき
  • やる気や自信がないとき

に分けて、科学的根拠を交えて、その方法を教えてくれます。

本書を読むときに、子どもの自己効力感を高める声かけをしているのか、また出来ていないのであれば、どういった部分を補うべきなのかを意識して読むといいと思います。

うまくいった時の声かけ

  • 能力を褒めずに努力やプロセスを褒める。
  • 能力よりも性格を褒める
  • 絵が上手い!などではなくて具体的に何がいいのかを褒める
  • 他の子と比較して能力を褒めない

本書ではこのように、能力ではなくて、努力やプロセスを評価する褒め方をするように書かれています。

失敗した時の声かけ

一番難しいのは、子どもが失敗した時の声かけだなと思います。自己効力感は、失敗しても、また挑戦しようと思える気持ちの事をいいましたが、失敗は本来誰もが怖いものです。

本書で紹介されている方法は

  • 辛い気持ちを認めてあげる
  • 過去よりも未来の話をする
  • やればできるようになると教える

子どもの辛い気持ちを受け止めつつ、過去よりも未来の話をすること。子どもの気持ちをどうポジティブにもっていくのか、そのノウハウを学ぶことができます。

問題行動がある時の声かけ

子どもが勉強や宿題をしない。親としてはイライラします。けれど、「宿題しなさい」や「勉強しなさい」は全く効果がないことは、科学的根拠でも実証されています。

科学的根拠がなくても自分に当てはめて考えてみればすぐにわかることですが、人にやれと言われるのが、誰でも一番やる気がなくなるので、子どもも親にやれといわれるのが、一番やる気がなくなるわけです。

「宿題しなさい!」ではなくて、「宿題何時からする?」とか「「宿題とおやつ食べるのどっちを先にする」など、選択肢を用意して、自分で決めさせるのがよいというのは、「これっ、技だな~」と感心します。

やる気や自信がない時の声かけ

  • ネガティブな感情を認めてあげる
  • 楽しく続けられることだけを続ける
  • 子どものレベルにあっている課題かを確認する

「辛い事でも我慢して乗り越えろ」は時代錯誤だという著者。好きな事、自分が挑戦したいと思う事だからこそ、壁を乗り越えようと思えるし、自己効力感が高まるのだなと腑に落ちました。

子どものレベルにあった課題を見つけ、挑戦を促すというのは、元立命館小学校校長 深谷 圭助氏のスキャフォールディング理論*2も参考になると思います。

自己肯定感を高める前に自己効力感を高める

以前、「自己肯定感を高めるって簡単にいうけど、まわりの評価の中で生きている社会で、そう簡単に自己肯定感って育めないんだよね。」という記事を書きましたが*3

やはり、何かしらの自信や希望を積み上げた人が自己肯定感を高めることができるんだと、自己効力感と自己肯定感の関係性が整理できたことが一番本書を読んでよかったことです。

自己効力感を高まると自然に自己肯定感も高まるのであれば、親が伸ばしたいのは、自己効力感ってことになりますね。

僕が心がけている子どもの自己効力感を高める方法

最近の子育て本を読むと必ず能力ではなくて、努力やプロセスを褒めるように書かれていますので、努力やプロセスを褒めるというのは、今子育てのスタンダードのように思います。

↓例えば、こちらの本でもプロセス褒めについて学ぶことができます。

ですが、親からすれば、褒めるのは割と簡単な事のです。難しいのは、子どもが壁にぶつかっった時とか、失敗して落ち込んでいる時。その時の声かけの方法が本書には網羅されているのがいいです。

僕自身、子どもが落ち込んだときの声かけを工夫をするようにしているのですが、ここでは本書でも紹介されている、僕が子どもの自己効力感を高める為に心がけていることを紹介したいなと思います。

他人と自分の子を比較しない

僕は他の子と自分の子を比較したことはないんですけど、本書で紹介されている「昨日や以前のその子と比較する」というのは常に意識しています。他人と比較しないというのは、アドラー心理学*4でも学んだ事ですが、

  • 昨日の〇〇(娘の名前)より努力できている!

は、最高に子どもの自己効力感を高める方法だと思ってやってますね。

子どものレベルに合った課題や環境を用意する

また、子どものレベルにあった課題を与える事は、唯一親が手助けしてやれることかなと思って意識しています。子どもが壁を超えるには、実力より少し上の壁を超えることが重要で、高すぎる壁は挑戦する気持ちを萎えさせてしまう。

僕は以前、英検や漢検を子どもに勧める理由として、スモールステップで壁を超えることができるからと書いたことがあります。*5英検や漢検はレベルが細分化されているので、自分の実力より少し上の壁に挑戦するにもってこいの検定なんですね。

英検や漢検はもちろんのこと、子どもが挑戦したいと思っている事に対して、やっぱり壁に突き当たる事があるので、親として、子どもが少し努力すれば乗り越えられる壁を用意してやる事は意識しています。

昔はなかなか情報が手に入らず、親としても専門分野であれば、手助けてしてやれることもなかったと思うんですけど、ネット社会である今なら、情報や環境は調べて与えてやることができます。

子どもの人生を縛らない

僕が常に心がけている事。それは、子どもの人生を縛らないということです。本書でも、「自分で決めていいんだよ」と子どもに選択肢を与える事で、自己効力感が高まることが書かれていますが、自分の人生、パパの事は何も考えず、自分の道を自分で決めて生きていきないと常に言ってあります。

自分の道を自分で決めることができる。これを自己決定感といいますが、僕が子育てで最も大事にしている考え方です。

世間体や親の事を考えて生きる人生は不要。親がいるから、親が言うから。。。という理由で、自分がしたい事や、進みたい道を断念しないように、常に挑戦できる環境だけは整えてやりたいなと思っています。

そして自己決定感こそが、子どもの自己効力感にも繋がる事なのかなと、今回、本書を読んでも思いました。

辛い気持ちを共感してやる

最後に、僕が一番苦手かつ大事な事だなと思ったのが、辛い気持ちを認めてあげる事。やっぱり失敗したら落ち込むし、話を聞いてもらいたいと、子どももなるんですけど、人の話を聞くというのは、自分の子どもであっても本当に難しい。

けれど、辛かった気持ちを認めることができたら初めて、未来の話ができたり、やればできると教えたり、具体的にどうやれば未来がよくなるかという話を引き出せたりするのだなと本書で学べたので、まずは辛い気持ちを共感してやること。これについて努力したいなと思いましたね。

ということで、今回は子どもの自己効力感を伸ばす方法について書いてみました。

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