先般、中学生の英語の成績がひどいことになっているのでは?という紙屋研究所さんの記事を興味深く読ませていただきました。
記事によると、科目別に最低ランクの生徒の数を比較されているのですが、英語の最低ランク(0~29点)の生徒がダントツに多いというのは衝撃。紙屋研究所さんの娘さんの学校だけのデータなので、エビデンスとはなりませんが、いや、他の学校でも十分あり得る話しだと思いました。
なぜ、中学生の英語の成績はひどいことになっているのか?考察
なんとなく想像はつきます。
読む、書く、聞く、話す。4技能を伸ばす方針となった英語の授業。特に聞く話す、いわゆるコミュニケーション能力を高めることを重視した授業になってきている。
しかし、コミュニケーション能力も、読み書きも、結局、単語を知らないと話にならないのはご承知のとおり。けど、これだけ増えた単語量を覚えられる子って限られますよね。発音もあるし、漢字を覚えるようにはいかないのです。
単語がわからないのだから、英会話も文法も、何やってもわからない。結局そういうループになっているんだと想像します。
まだ英語に慣れていない
学習指導要領が変わったのが2020年。うちの長女もそうなんですが、今の中学生は、小学校でそこまで英語を勉強していない子達です。
小学生から英会話を、塾など学校外で勉強してきている子は別として、そうでない子は英語の授業は、遊び程度のものだったはず。中学生にあがって、いきなり本格的に4技能といわれても戸惑いますよね。
実際、長女も英語は苦労しました。「一から丁寧に教えます」とは言われるものの、新しい学習指導要領に沿って進んでいくのなら、基礎学力がない子は苦労しますよ。
英語を教えるにも相当な技術がいる
中学受験塾の先生がおっしゃっていた印象深い言葉があります。
「小学生に勉強を教えるには相当な技術がいります」この言葉は決して誇張ではなく、真実だと思います。
簡単に言えば、「一を言えば十を知ることができる大人なら別ですが、そこまで理解力が発達していない子どもに教えるのは難しい」ということ。
僕が実際に今の中学英語の授業を受けたわけではないので偉そうにはいえないのですが、
大幅に増加した英語の授業を、新しい学習指導要領に沿ってしなければならないというのなら、先生は、英語が苦手な子にゆっくりかみ砕いて教えている時間もないのだろうなと想像します。
ただし、学校には過度な期待はしないほうがよい理由
うちの次女の年代(今、小学生)は、小学生で英語が教科になりますから多少、英語の基礎力をつけて中学へ入学できるとは思います。ですが、小学生から塾へ行くなど自主的に英語を勉強している子と、そうでない子の差はますます広がるばかりだと想像します。
だからといって、新しい学習指導要領に沿って勉強を進めていかなければならない学校の先生に過度の期待をするのはダメでしょう。
そもそも学校は一対多の授業スタイルです。全員に合わせて授業をすることは無理があります。英語ができないのを学校のせいにするのは止めておきましょう。
では、英語が苦手な子はどうすればよいか?
英語の教科書を何度も音読する
塾へ行かせる事もできないし、学校にも期待できない。なら、
- 英語の授業、何しゃべってるのかわかんないや。
- 小学校から塾で英語やってる子にはかなわないや。
でよいのでしょうか?よいことはありませんよね。
中学生の英語の教科書は大変優れていますから、教科書を何度も音読すればいいでしょう。塾へ行かなくても、お金をかけなくても、教科書を使えば、いくらでも家で勉強できますし、追いつくこともできると思います。
↓学校の教科書は優れている
先生に教えてもらわなくても、やる気があれば英語は上達します!
教科書が嫌ならラジオ英会話の基礎英語
実際、我が家の長女も英語は絶望的でした。1学期の中間テストはひどいものでした。ですが、今ではトップクラスで頑張っていますし、英検も中学1年生で4級までとりました。
お金はかけていません。我が家はNHKラジオ英会話(基礎英語)を毎日15分間、継続してやっているだけです。
教科書が嫌なら、ラジオ英会話の基礎英語はお勧めです。基礎英語のいいところは、1回の放送が15分と短いこと、そして毎日放送しているところです。
毎日少しずつ継続できるところがいいんです。あと、テキスト代だけで勉強できるのが魅力ですよね。
たった15分のラジオ英語でどこまで実力がつくの?と疑心暗鬼される方もいらっしゃると思いますが、今や英会話スクールの代表や通訳もされている川本 佐奈恵氏は著書「NHKの英語講座だけで驚くほど英語が話せる勉強法」で、ラジオ英会話だけで英語は話せるようになると断言されています。
「ラジオ」といっても、今やラジオ英会話のアプリが出ているので、生放送を聴いたり、録音しなくてもアプリで学習ができます。ハードルは何もありません。
通信教育も英語学習が充実している
新しい学習指導要領で英語に力を入れる事になったことから、通信教育各社の教材も英語に力を入れ始めています。
我が家がやっているスマイルゼミも英語教材が大変充実しています。通常の学校で習う英語量よりも多く勉強ができる英語プレミアムというコースが用意されていますし、本格的に学習するなら、英検コースも用意されています。
塾よりも廉価で英語学習ができるようになってきているので、そちらを利用する手も一つです。
まとめ。中学生の英語の成績がひどいことになっているは多分本当。
推測の域を出ずに結論付けて申し訳ないですが、中学生の英語の成績がひどいことになっているのはたぶん本当。
もっと掘り下げていえば、塾で学んでいる子とそうでない子の学力差が激しくなっている。できる子は、むしろ親がびっくりするくらい出来る。
学力格差や経済格差を嘆くのもいいですけど、それでは何も解決しない。今では通信教育も英語に力を入れ始めていることから、塾などの多額の費用をかけなくても、家庭学習で補うことができるようになっている。
家庭学習は、教科書の音読でもいいし、外部の教材ならNHKラジオ英会話の基礎英語でも勉強できるので、英語が苦手な子もあきらめずに頑張ってほしいですね。
お金がなくても英語力は伸びる。