親に言われなくても勉強をする、勉強が楽しくて仕方がない。そんな子が一定数います。ですが、大抵は、勉強は好きではない、いや、どちらかというと嫌いな子がほとんどではないでしょうか?
世の中の勉強本は、教育ママが書いた本や勉強ができる人が書いた本が多いと思います。こういった素晴らしい勉強本も僕は大好きなんですが
ここに
勉強は嫌いやけど、せっかくやるなら少しでも効率よく成績が上がればよいなぁと思っている学生や社会人に読んでほしい
という普通の子に向けて書かれた本があります。「身の丈に合った勉強法」。菅ちゃんこと、ロザンの菅広文氏の著書です。
↓東大生や塾のプロの勉強法を知りたい方にお勧めの本はこちらです
勉強は効率。最大限の効果を得るために勉強方法を学べ【書評】シンプルな勉強法 - 中堅 私立中学でもいいんじゃね?
勉強ができる子は、勉強のやり方、コツを絶対に知っている【書評】公立・私立中堅校から東大に入る本 - 中堅 私立中学でもいいんじゃね?
身の丈にあった勉強法と著者のプロフィール
身の丈にあった勉強法(2017/11/2 株式会社幻冬舎)
菅広文氏(ロザン)
1976年10月29日 大阪府高石市生まれ。大阪府立大学経済学部中退。96年8月、高校時代の友人である宇治原史槻(京都大学法学部卒業)と「ロザン」を結成。
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身の丈にあった勉強法の要点ポイント(書評)
初めて出会った「笑える」勉強法の本
ロザンの菅ちゃんって関東でも知られているのかな~。あのクイズ番組で活躍する宇治原氏の相方です。関西では特に有名で、「菅ちゃん」(すがちゃん)の相性で知られています。
この菅ちゃんの著書「身の丈にあった勉強法」を読みましたが、勉強法の本で笑ったのは初めてでした。そこで妻にも勧めてみました。爆笑したそうです。この後、娘にも勧める予定です。勉強法の本で笑えるってすごくないですか?
何が面白いかというと、菅ちゃんがとにかく秀才・宇治原氏をいじり倒すのです。
一つ本書より抜粋してみます。
世の中には新聞を楽しく読んでいる人種も存在します。
誰だかわかりますか?
わかりますよね?
そうです。宇治原です。
ではどれくらい宇治原が新聞を楽しく読んでいるか説明しましょう。
皆さんは新聞を読んで笑っている人間を見たことがありますか?
僕はあります。宇治原です。
(以下、続く)
このように1日11時間勉強していたという京大卒の秀才・宇治原氏を、普通じゃないでしょ?といっていじり、普通の人はこうですよ、みたいな事が書いてあり面白いのです。
そして、宇治原氏のような秀才を真似しても仕方ないので、普通の子ならこんな勉強法はどう?みないな感じでアドバイスしてくれるのが本書です。
※菅ちゃんは自分のことを「中学歴」だといいますが、いえいえ、菅ちゃんも大阪府立大学へ入学しているのですから、実は結構な高学歴です。
ちなみにクイズ番組のギャラも折半されるほどの仲良しコンビだそうですよ。
ロザンはギャラ折半制度。今は宇治原さんの方がクイズ番組で有名ですが、初めて優勝したのは僕の方。後々クイズ番組で優勝するのは宇治原さんだと考えた僕が折半制度を提案しました。
— ロザン菅 (@sugachan1029) 2021年3月20日
宇治原さんがクイズで優勝すると半分貰えます。
馬主(菅)と馬(宇治原さん)の関係です。
今日はお金配りのお話
ちょうどよい塩梅の勉強法のアドバイス
この菅ちゃんの勉強法のアドバイスが、またちょうどよい塩梅なのです。目次だけをみても、いかに良さげなアドバイスなのかわかりますので、ここに見出しを抜粋して紹介します。
- 「偏差値30アップの勉強法」は、ほとんどの人にとって意味がない。
- 「予習」と「復習」、どちらかを捨てるべき。
- 「教えてもらう方」より、「教える方」が成績が伸びる。
- 苦手科目は、「いつから苦手か」を思い出す。
- まずは、国語。
- 学校の勉強をせず塾に行くのは、暴飲暴食をしてからジムに行くのと同じこと。
- 身の丈にあっていない高校・大学に入ると、成績が伸びなくなる。
- 身の丈にあった生き方=いちばん得な生き方。
どうですか?見出しだけ見ても、読んでみたくなりますよね。笑いだけじゃなく、役立つアドバイスも満載です。
この中でも僕が良い話だなと思ったのは、「教えてもらう」より「教える方」が伸びるっていう話、それから授業を聞かずに塾に行ってませんか?っていう話。
特に塾にさえ行ったら勉強出来るようになるって勘違いしてる子も多いと思うので、本書の菅ちゃんの考え方は新鮮だと思います。
身の丈に合った勉強法
さらに、この本の良いところはタイトルの通り、身の丈にあった勉強法を書いてくれているところです。
- 生まれつき地頭がいい子だから出来るんでしょ?
- わかっちゃいるけどそんな勉強出来ないよ(子ども)
- わかっちゃいるけどそんな教育出来ないよ(親)
と教育本を読んでは嘆いている方、
本書では、秀才じゃないと出来ない勉強法については、宇治原氏を例にいじり、勉強嫌いの普通の子でもできそうな勉強法や心構えをアドバイスしてくれる。
「うちの子は秀才じゃないし、勉強も嫌いだけど、一生懸命に頑張ってる。」そう思っていらっしゃる親御さんであれば、きっと共感ポイントがたくさんある本だと思います。
身の丈にあった勉強法を読んだ今後の行動(まとめ)
冒頭にも書きましたが、勉強法の本で笑ったのは今回が初めてでした。
普通の子は、1日11時間も勉強出来ないし、勉強好きかといえば、どちらかといえば嫌いだし、勉強よりも夢中になっているものがあるものです。
うちの子だってそうです。
夢がある事はいい事です。けれども無理をしすぎて身体や心を壊しては意味がありません。もし子どもが宇治原氏のような秀才ではないと気がついたなら、勉強を無理してるなって思ったなら、本書を読むと良い。
それだと、京大や東大には行けないかもしれない。けど、背伸びしても良い結果なんて出ないよ。身の丈のあった勉強法でいこうよと、アドバイスが出来ますね。