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「夢の叶え方はひとつじゃない」を読んだ。なぜ、岡嶋かな多氏は夢を叶えられたのか?

夢の叶え方はひとつじゃない

思春期の多感な時期をすごす中高生は色々な夢を見るものです。僕もそうでした。でも、その夢の叶え方がわからない。そうしてどんどんと時が流れ、僕は大人になりました。

  • どうしたら夢が叶うんだろう?
  • 悩んでいるうちに夢も叶わず大人になってしまう。

そう焦っている人は、悩んでいないで、実際に夢を叶えた人の本を読むといいです。

岡嶋かな多さんをご存じでしょうか?

BTSやTwice、安室奈美恵さんなどに楽曲を提供されている作詞作曲家です。この方がどうして、ヒットメーカーになったのか?その夢の叶え方について書かれた本があります。

夢の叶え方はひとつじゃない」を今回は書評してみたいと思います。

本書を読むといい人
  • 夢を持っている中高生
  • 夢の叶え方がわからない中高生
  • 思春期で将来が不安な中高生
  • 自己肯定感が低く、自分の将来に悩んでいる中高生
  • 子どもが夢を持っているという親御さん
目次

本書の紹介と著者プロフィール

PHP研究所
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岡嶋かな多氏

作詞作曲家。音楽プロデューサー。

BTS、TWICE、NiziUを始め、通算500曲以上の作品の制作に参加。オリコン1位の獲得は120回を超える。作詞作曲を務めた三浦大知「EXCITE」で日本レコード大賞優秀作品賞を受賞。ここ10年は世界を飛び回り、スウェーデン、イギリス、アメリカを始め、海外のトップクリエーターと国境を越え、楽曲を制作。(著書発行時)

本書の書評(要点ポイント)

BTS、Twice、NiziU。中高生の誰もが憧れるグループの作詞作曲を手掛け、音楽プロデューサーとして世界を飛び回りグローバルに活躍されている著者。

こんな華々しい経歴を見て、まさか著者が、10代の頃は「自分なんか消えたほうがいい」と思っていたなんて想像できるでしょうか?

ずっと自己肯定感が低くかったという著者が、挑戦、挫折を繰り返してどうやって夢を叶えたのか?中高生に向けて、夢について語ってくださいます。

夢に向かって頑張っている、けれど不安もいっぱいだという中高生には、絶対読んで欲しい一冊ですし、夢に向かっている子どもを応援している親御さんにも是非読んで欲しい。

ここからはさらに詳しく僕が共感したポイントをご紹介していきたいと思います!

自己肯定感は低くてもいい

「自己肯定感は低くてもいい」

多くの中高生が救われる言葉ではないでしょうか?近年、犬も歩けば自己肯定感に当たる(笑)といってもいいくらい、本を読めば、自己肯定感の重要性について書かれています。

もちろん自己肯定感は高ければ高いに越した事はありません。ですが、この自己肯定感、本に書かれているほど簡単に育てられるものでもないと以前から僕は思っていて、ブログにも書かせていただいています。

周りが輝いて見える、すごく明るくて積極的に見える。「私(僕)は、なんて自己肯定感が低いんだ・・・」と悩まれている子、結構多いと思うんです。

中高生が憧れる音楽プロデューサーの岡嶋かた多さんが、自己肯定感の低さから少しずつ抜け出せたのは、20代半ばからだと言われると、すごく救われた気持ちになりませんか?

著者も、

自己肯定感を上げようと思っても、すぐに上げるのは、なかなか難しい

引用:夢の叶え方はひとつじゃない

とおっしゃっている。でも自己肯定感が低い事も個性だとおもっているとも。夢を叶えた方も決して初めから自己肯定感が高かったわけじゃない。むしろ低かった。なんて勇気が湧くことでしょうか?この事を知れたことだけでも、僕は本書を読んでよかったなって思いました。

著者が中高生の等身大だとわかった

本書は、著者が中高生の質問に答えるコーナーが随所に設けられているのですが、これがまた良かった。著者ほどの実績を作られた方であれば、自分たちとは考え方が違うと考えて当たり前です。

ですが、著者も普通の中高生だった。むしろ、夢を叶えそうなタイプではないほうの部類であったようにQAを読んでわかりました。

例えば、音楽の道に進みたいとは、恥ずかしくて親にも友達にもいえない。なんて、本当に中高生みんなが悩んでいる事だと思います。それに対して今だから言えるアドバイスを書いてくださっている。

また今の時代、夢を叶えるためにはSNSなどに発信したりした方がいいのかについても、著者は、もし今中高生だったとして、TikTokで歌うとか、ライブ配信とはは恥ずかしくてできなかったと思うとおっしゃっています。

とても積極的な方ではない。。。著者も、ごく普通の中高生だったんだなと共感できると思います。

夢に近づく方程式とは?

みんなが一番知りたいのは、どうやったら夢が叶うのか?というところでしょう。もちろん本書を読んだからといって夢が叶うとは限りませんが、とてもいい事が書いてあったので少し紹介したいです。

著書は最初から作詞作曲家になろうと思っておらず、実はシンガーソングライターになりかったのだというのです。

くろちゃんパパ

ここっ、とても大事なことが書いてあります!

中高生のみんながイメージする「音楽で成功する」という意味は、テレビに出るとか大ホールでたくさんの観客の前で演奏するとか、そういうイメージだと思います。大人になるとわかるのですが、音楽には他にもたくさんの仕事があって、実はそこにも目を向けられると成功しやすい。

著者は、「いろいろな扉をノックする」という表現を使っておられますが、音楽で夢を叶えたいと思うなら、食わず嫌いにならないで、いろいろな音楽の仕事(扉をノックして)をして、自分の得意を見つける事が重要。これって僕もそうだったんですが、なかなか中高生では気が付かないところなんですが、重要だなって思いました。

退路を容易に断たないで

著者は、中卒で退路を断って、音楽の専門学校に行こうと思って入学されたですが、その学校も実は本格的な音楽の専門学校ではなかったとおっしゃっていて、後悔に近いような話をされています。

私のように、もう後戻りができない状況に自分を追い込んでしまうと、すごく馬力はでるけれど、一歩間違えば相当厳しい目にも遭いかねない。

引用:夢の叶え方はひとつじゃない

そういった経験もあり、著者は苦労されたので、「好きを仕事にするのが全てではない」とも語られている。

うちの娘も夢がありますが、夢で迷っているなら勉強も頑張って大学へ行って視野を広げるのもひとつだと話しています。親としてはどうしてもこういうアドバイスになるんですけど、実際に苦労された著者が言ってくださると重みがあります。

うちの子の音楽の先生が専門学校を出ていらっしゃるのですが、「専門学校は行かなくてもいいよ」とおっしゃっている。なんか専門学校にいけばすごく上手くなるような安心感があるんですけど、安心で終わってしまうケースも多いんです。

勉強でも塾に行ったからといって賢くなれるわけではない。上手になるのって、自分で参考図書で調べたり、練習を1日何時間もしたり、自学できるかだけなんですよね。これもなかなか中高生ではわからない部分ですが、可能性は潰す事なく夢に向かって頑張って欲しいです。ぜひ本書を読んで気付きを得てほしいなって思います。

まとめ。「夢の叶え方はひとつじゃない」に込められた意味とは?

僕なりに著者が言いたかった「夢の叶え方はひとつじゃない」の意味を考えました。

繰り返しになりますが、著者のいう、本当はシンガーソングライターになりたかったけど、作詞作曲家で成功した。ここに大きな意味があるんじゃないかな?って思うんです。

音楽でなんとか生きていきたいとの思いで、色々な音楽の仕事をこなしていたら、夢に出会えたということ。つまり自分が本当にやりたい仕事以外でも何でも挑戦した、その結果、なんとか夢に繋がったということ。これが夢を叶えた岡嶋かな多さんの実感なんじゃないかなって思うんです。

それだけ、100%自分が憧れる夢を叶えるのは難しい。けれど夢の入口は決してひとつじゃない。叶え方は色々あるんだと本書を読めば学べるし、勇気をもらうことができると思います。

著者は、10代の自分に言いたい事は?と聞かれて、「想像している100倍、幸せになっているよ」と伝えられるとおっしゃっている。しかし、それまでは自己肯定感が低く「早く消えてしまいたい」と思っていらっしゃったほど、苦労、挫折の連続であった。

中高生のみんなもきっと同じ思いで生きている子って多いと思うんです。けれど岡嶋かな多さんのおっしゃるとおり、扉をノックし続けていたら、きっと未来に繋がるんだなって事、ぜひ本書で学んでほしいなって思います。

【親御さんへ】

中高生の夢って儚いものです。幼い頃から努力をして土台を積み上げていく。そんな地味な作業が夢に繋がるのだと理解できる中高生って少ないと思います。大人になればそれに気が付くのですけど、それに中高生で気が付いている子が夢を叶える可能性が高い。

中高生の僕が、大人になった僕の思考があれば、少なくとも以前の僕よりは夢を叶えやすかったことだと思います。それだけ中高生の視野ってまだまだ狭いものですし、親が何を言ったって、なかなか響くものでもありません。

でもそれが普通の中高生でもあると思います。

ですが、こうして夢を叶えられた著名人の方が言うと、子どもに響く可能性があります。本書は温かくも、

  • 夢って絶対に叶うものじゃない。
  • 退路を断つと苦労する。
  • 華やかな世界だけじゃなくて、幅広い視野で物事を見る
  • とにかく挑戦し続ける

って事を教えてくれます。

そして何より、自己肯定感が低くても大丈夫!というメッセージは、多くの思春期で多感な時期を過ごしている中高生に響くと思います。ぜひ、中高生の子どもさんにおすすめしてほしい一冊です。

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