10歳から考える好きを強みにする生き方を読みました。僕らの時代は難しかった「好きを強みにする生き方」。もちろん、今の時代も好きを仕事にすることは難しいのだけれど、僕らの時代に比べたら、ずっとできる確率が高くなりました。
そう考えた時、僕は子供たちに好きを仕事にして生きていってほしいと思うようになりました。そんなときに出会った本が「10歳から考える好きを強みにする生き方」です。
本書と著者のプロフィール
宝槻 泰伸氏
強烈な父親の型破りな家庭教育を受けて育つ。学校では楽しいという感覚を味わうことができず高校を中退。大検を経て京大へ進学。子供たちの探究心に火をつける興味開発型の教育を研究。出演番組に「情熱大陸」
本書で学べる事、得られる事
- 大人が子どもに好きを仕事にするための考え方をアドバイスするのに役立ちます。
- 10歳目線で文章が書かれているので、子どもが読んでも、好きを強みにする心構えを学ぶことができます。
本書の要点ポイント(書評)
仕事は長らく生活の糧を得る為の手段でありました。生きる為、生活の為に働く。これをお米を得るために働く事を表す「ライスワーク」といいます。
一方で、自分が楽しいと思う仕事をする、好きなことを仕事にする。こうした働き方を「ライフワーク」といいます。今の時代は昔と比べて、
- IT技術の進歩により自分で好きなことを発信できるようになった
- 副業や兼業の理解が進んだ
- 終身雇用がなくなり転職が当たり前になった
ことが背景で、好きを仕事にできる確率がかなり高くなりました。
本書は好きを仕事にする「ライフワーク」を手に入れるために、今からどんな準備をすればよいかを10歳の子どもに向けてメッセージを送ったものです。
本書のよいところは、なぜ、好きを仕事にするのがよいのか、強みになるのかをわかりやすく説明している点ですが、それぞれの項目に偉人の名言を載せて、説得力を持たせているのがよいです。
例えば、
好きなことを仕事にするという考え方という項では、好きを強みにしている人がどれだけ強いかという事に対して説得力をもたせるために
天才は努力するものには勝てない。努力するものは楽しんでいる者には勝てない
という中国の思想家である孔子の名言を載せていますし、
挫折こそが貴重な体験であり、好きなことを仕事にするためには、諦めない心が大事と説き、
失敗することよりも何もしない事を恐れよ
という本田宗一郎の名言を掲載している。
親や、名もない偉いさんの言葉で子どもを納得させることは難しいが、偉人の言葉は、子どもに対して説得力をじゅうぶん持たせることができる。
また、僕がこの本で一番気に入ったところは、ヴィジョンを持った人になろうという項です。ここは子供だと、なかなか気が付きにくいところですが、僕は好きを仕事にするには、ヴィジョンが必要だと思っているから、もし子どもが好きを仕事にしたいといった話が出た時には、ぜひこの話をしてやりたいなと思います。
この本は、ご家庭に1冊あっていいのではと、子育てをしている皆さんに強く推薦したい夢がある本でした。
本書を読んだ今後の行動(まとめ)
子どもの幸せを常の望むのが親です。僕らの時代は、いい大学に入って、一流の企業に就職することが幸せという時代でした。だから僕の親も頑張って僕をいい大学に入れて、一流企業に入れようと頑張ってくれたように思います。しかし今の時代、幸せの価値観は、いい大学に入って、一流企業に入ることだとはどうしても思えなくなっています。
もちろん、道を選ぶのは子どもです。僕が誘導することはありませんが、子どもの好きがなんなのか、子どもの強みは何のか、よく観察し、強みがあれば、それが伸びるように環境だけは整えてやりたいなと思っています。
そして好きを仕事にしたいと子供が言ってきたときに、話ができる親になっておきたいなって思います。