子育て本をたくさん読むパパの子育てブログ

思春期の子をもつ僕がおすすめする子育て本と教育本の紹介と僕の子育て論

名メンタルコーチが教えてくれた。子どものやる気スイッチを押すのは、やはり、子ども自身。

子どものやる気スイッチってどこにあるのでしょう?わかるなら教えてほしい。そう思うことが多々あります。

 

そもそも、やる気スイッチ?そんなのうちの子にあるの?そんな風に思うことだってあります。(笑)

 

子どものやる気スイッチを見つけて、「ポチッ」と押すことができたら、子育てのほとんどは終わったようなもんでしょ!押したいな~と願う僕。ですが、そう簡単に見つからないのが、子どものやる気スイッチです。

 

僕のように「子どものやる気スイッチ!どうしたら押すことができるのか?」と、真剣に悩んでいる方、いらっしゃいますか?お勧めの本があります。

 

うちの子のやる気スイッチを押す方法、教えてください!」という本です。

 

 

 

本書の紹介と著者のプロフィール

鈴木 颯人氏

スポーツメンタルコーチ。Re-Departure合同会社代表。一般社団法人日本スポーツメンタルコーチ協会代表理事。

 

1983年、イギリス生まれの東京育ち。7歳から野球をはじめ、高校は強豪校にスポーツ推薦で入学するも、結果を出せず挫折。大学卒業後の社会人生活では、多忙から心と体のバランスを崩し、休職も経験。こうした生い立ちをもとに、脳と心の仕組みを学び、勝負所で力を発揮させるメソッドを構築。現在では、スポーツメンタルコーチとして、プロアマ・有名無名を問わず、多くの競技のスポーツ選手のパフォーマンスを劇的にアップさせている。これまでコーチングしたスポーツ選手は1万人超。(著書発行時)

 

◆本書を思春期の子どもを持つ親が何度も読み返したくなる本に選びました◆

 

メンタルコーチ著者の実績

著者であり、スポーツメンタルコーチの鈴木氏の実績です。

  • 東京オリンピック内定7名
  • 世界チャンピオン9名
  • 日本チャンピオン13名
  • プロ野球ドラフト会議指名選手4名
  • インカレ日本一

このように一流アスリートの「やる気」を引き出している、すごいメンタルコーチが鈴木氏です。

 

↓鈴木氏のコーチング実績をご覧になりたい方はこちらです。

スポーツメンタルコーチ・鈴木颯人|スポーツの緊張や不安をなくし自分の力を発揮する

本書の要点ポイント(書評)

子どものやる気スイッチを知っているのは親だけ

著者はメンタルコーチには限界があり、子どものやる気スイッチがどこにあるかを知っているのは、やはり子どもの近くにいる親であるといいます。そして親の言葉かけ、接し方一つで、子どものやる気が変わってくるというのです。

 

すぐに「無理」、「できない」といって諦めるような子どもは、ガッチリ思い込みの蓋が閉じている。

 

子どもの思い込みの蓋を外す方法、意欲を引き出す言葉がけや接し方について、科学的エビデンスに基づいて紹介しているのが本書であります。

 

本書の構成ですが、「やる気編」「自信編」「強い心編」「主体性編」と4つのパーツに分かれています。

  • 子どもにやる気が見られない→やる気編
  • 子どもが自信をなくしている→自信編
  • 子どものメンタルが弱い→強い心編
  • 子どもが常に受け身。主体性がない→主体性編

こうした子供のモチベーションに関わる悩みに対して、

  • ダメな言葉がけ
  • よい言葉がけ
  • コミュニケーションポイント

が整理されて書かれていて非常に読みやすくなっています。次に本書の内容について、我が子にぜひ使わせてもらいたいなという言葉かけを中心に紹介したいなと思います。

 

◆子育てコーチングを学びたい方は下記の本もおすすめです◆

とにかくポジティブな著者の言葉がけ

子どもがテストで悪い点をとったり、ピアノの練習で何度もミスしたりすると

 

「どうしてこんな簡単な事もできないの!」

 

自分のDNAだという事もすっかり忘れ(苦笑)ガミガミイライラ、子どもにきつく注意してしまいませんか?(はい、僕ですね)ついついネガティブな言葉を子どもにかけていないでしょうか?

 

著者の言葉がけはとにかくポジティブです。失敗した時は、失敗したことにフォーカスするのではなく、良かった点にフォーカスする。

 

「失敗したけど、良かったところもあったよね!」とか。「そこは伸びしろだよね!」とか。

 

どこまでポジティブなんだと思いましたよ(笑)

心理学を用いた科学的根拠ある言葉がけ

快楽と痛みの法則

ただただ感情に任せて子どもを叱ったり、声掛けしていませんか?

 

僕も時には優しく、時には厳しくと考えながら自分なりに声掛けしてきたつもりですが、それでは良い結果がでないことを本書で学びました。

 

本書では、心理学を用いて科学的にも立証された効果があがる声掛け方法を示してくれます。

 

例えば、勉強をしない子に対して注意する時は

 

「このまま勉強しなかったら、どうなると思う?」

と最悪の未来を想像させるのがよい。これは、心理学の巨匠といわれるフロイトの痛みと快楽の法則*1を利用した考え方。

 

人には、快楽を求めようとする本能と苦痛を避けようとする本能があり、この場合、最悪の未来を想像させることによって、苦痛を避けようとする本能が子どもに働くのだそう!

 

これっ結構、家で使わせてもらっています(笑)

カリギュラ効果

不満ばかり言って一向にやる気のない子どもに対して、まさかの「別にやらなくてもいいよ」と突き放す言葉がけ。

 

これは別にやらなくてもいいよと言われると、逆にやりたくなるという心理学のカリギュラ効果*2を利用した考え方です。

 

カリギュラ効果をわかりやすく説明されていた例が、鶴の恩返しです。「絶対にみてはいけません!」と鶴に言われて障子を開けて覗いてしまったというやつです。

 

これがカリギュラ効果。なるほどです。

ABC理論

失敗が怖くてなかなか挑戦できない。「失敗を恐れないで!」とはいうもののなかなか挑戦しない子ども。

 

子どもには子どもなりの失敗の自分ルールというものを持っているのだと著者はいいます。

 

心理学にABC理論*3というのがあります。

 

出来事に対してどういう思い込みを持っているかによって行動が変わってくる。だから子どもの思い込みを解きほぐし、その思い込みを変えていかなければいけない。

 

僕もよく「失敗を恐れないで」とはいうものの、なかなか子どもに響いていないような気がしていましたが、なぜ失敗を恐れているのか聞き出してやらないといけないんだなと勉強になりました。

 

このように、本書は、感情的に訴える言葉がけではなく、心理学や脳科学などを用いた科学的にも効果がある言葉がけが書かれているところが本当に素晴らしいのです。

 

↓心理学は子育てに役立ちます。「勉強しなさい!」が逆効果な理由は、アドラー心理学「嫌われる勇気」でも説明されています

「勉強しなさい!」が逆効果だといえる理由を、アドラー心理学で説明する【書評】嫌われる勇気

 

 

まとめ やる気スイッチは子ども自身が押すもの。親は信じて待つ事

子どもが生まれてきたとき、「生まれてきてくれてありがとう」と思いました。そこには子どもに対する期待は何もなかったはず。ただただ、生まれてきてくれただけで、本当にありがとうと思ったものです。

 

それが、子どもが大きくなるにつれて大きな期待をかけるようになる。周りの子が出来る子だったりしたら比較して焦る。それでついついマイペースな我が子にイラついて、子どもの将来のためだといっては、子どもが楽しくもない事まで強要してしまう。

 

そんな親に対して子どもがやる気スイッチを見せてくれるでしょうか?子ども自身が本当にワクワクすることだからこそ、自分で決めた道だからこそやる気がでる。

 

やる気ってそういうもんだと自分も経験上、知っているはずです。

 

本書のタイトルは、うちの子のやる気スイッチを押す方法、教えてください!ではありますが、実は親はやる気スイッチを押すことはできない。やる気スイッチを押すのは、子ども本人なんだと思いました。

 

だから、子どもを信じてエールを送ろう!そして、待とう!

本書を読んでそう固く誓いました。

 

本書では、元プロテニスプレーヤー杉本愛のお母さまも「待つ事を大事にしている」とおっしゃっていたそうです。

 

著者は、子どもに対して「期待している」ではなくて、「信じている」という声かけをするのだとおっしゃっています。

 

本書を読んで、それが親ができる一番の子育てだと今は思えるようになりました。

 

本書は、親が抱える子育ての悩み、特に中高生に対して、どうコミュケーションをとったらいいのかを具体的に教えてくれる良書です。家庭に1冊置いておいて間違いありません!