合格してから少し時間がたったのですが、娘が英検準2級を受けて無事に合格いたしました。
小学生の頃は、中学受験勉強で、全く英語を勉強したことがなかった娘が、中学から勉強をはじめ、中学3年で英検準2級とれたことは、ひとえに本人の努力があったからこそだと、褒めてやりたいです。
ですが英語熱がますます盛り上がる中、英検受験者の低年齢化は進んでいます。中学3年時点で、英検準2級取得というのは、今や当たり前なのでしょうか?今回は娘の体験記と合わせて検証してみたいと思います。
くろちゃんパパ
- 思春期の娘二人(小学生、中学生)のパパ。
- 子育て本、教育本を100冊以上読む。
- 娘が生まれた時からずっと子育てに関わり、娘たちと今も良好な関係を築く。
- 長女の中学受験の勉強に毎日付き合い、中高一貫校の合格を親子で勝ち取る。
- 勉強だけで優劣が決まる今の教育に疑問をもち、未来型の教育に関心を持ち勉強中。
英検準2級の勉強方法
まずは、娘がどうやって英検準2級に合格したのか、その勉強方法について書いてみたいと思います。
以前より娘の英検勉強方法についてはブログに書いていますが、準2級になったからといって特別な勉強をしているわけではありません。
英検準2級は英語塾にいったり特別な事をしなくても、コツコツと勉強と積み上げていけば受かる級です。娘の準2級の勉強方法を見ていただければお金をそれほどかけなくても英検準2級には合格できることがわかっていただけると思います。
☆他の級の勉強法については関連記事をご参考ください
NHKラジオ 中学の基礎英語
お金を多くかけずに英語力を確実にあげるためのマストアイテムがNHKのラジオ英会話です。必要なコストは毎月テキストの510円だけ。1日15分ラジオで勉強するだけで、確実に英語力は鍛えられます。僕自身もNHKラジオ英会話で英語力をあげた経験があり、娘にすすめたところ見事にハマりました。
NHKのラジオ英会話にはグレードがありますが、英検準2級の勉強なら「基礎英語 レベル2」を選んでください。
「基礎英語 レベル2」を選ぶか、「ラジオ英会話」を選ぶか迷うところですが、「ラジオ英会話」は少し難しいので、「基礎英語 レベル2」で基礎を固めたほうがいいと僕は思います。娘も「基礎英語 レベル2」で勉強しました。
英検準2級 でる順パス単
「英検準2級は単語力が必要だと痛感した」と娘が言っていました。英検3級までは何となくでも受かっていたという子も、準2級の場合は単語力は鍛えておいた方がよさそうです。
英単語を覚えようにも、短期間で全部覚えようと思うと大変です。効率よく頻出単語を勉強したい。マストアイテムが、そう!「でる順パス単」、略して、でる単でしたね。
でる単で、出題傾向の高い英単語から勉強できるのが本当にいいです。娘も学校の勉強があるので、出題傾向下位の英単語までは勉強できなかったようです。それでも上位の英単語を押さえられれば十分合格できるのですね。
英検2級の問題集
問題集もたくさん解く必要はないと思います。娘の場合、旺文社の「英検準2級 過去6回全問題集」のみ使っていました。
日常の勉強は、基礎英語を毎日15分聴いて、でる単で単語力を強化する。
問題集は、試験1週間前くらいからはじめて、間違った問題のみを復習する。この流れで十分かと思います。この問題集はアプリと連携していて、リスニング問題もスマホで回答できるのですが、採点した後、合格圏内かどうかがわかるのがいいんですね。
娘もこれで何となく自信をつけて試験本番に臨んでいたようです。
オンライン英会話
英検は少なくとも2級までは、英語塾などに通わなくても十分合格できる試験だと思っています。ただし、スピーキング対策だけは、オンライン英会話等を活用して対策しておいたほうがいいかもしれません。
娘によるとスピーキングは結構難しいようです。
詳しいスピーキングの流れについては英検のバーチャル二次試験1を確認していただきたいのですが、試験官から配られる絵を見て設問に答えて会話する内容は3級と比べるとかなり難しいそう。
ラジオ英会話ではなかなかスピーキングは鍛えられないので、短期間でもオンライン英会話は受講しておくことをおすすめしたい。
ちなみに英検3級から二次試験にスピーキングテストが入るのですが、万が一二次試験が不合格であっても、申請すれば、翌年の同回までは一次試験を免除してくれる制度2があります。
つまり一度受かった筆記試験をパスして二次試験のスピーキングだけを受けることができるので、少し負担が軽くなるといった制度が英検にはあるのですね。これは学生にとっては嬉しいですね。
中学卒業時に英検準2級は取得できるか?
さて無事に英検準2級に合格した娘ですが、最近は子どもの習い事の上位に英語が入るなど英語熱があがってきています。それに伴い、英検を小学生で受ける子3が非常に多い。
であれば、中学3年生で英検準2級取得はもはや当たり前なのでしょうか?次にそれについて考察していきたいと思います。
文科省が示す目標は英検3級
文科省が示している中学卒業時の英語力の目標は英検3級です。
文科省の資料によれば2027年度までに中学3年は「英検3級」相当。高校3年生は「英検準2級」相当以上の生徒の割合をそれぞれ6割以上にする4と目標があります。
一方でさいたま市の中学3年生のなんと86.6%が英検3級相当だとのニュースが話題になりました。
こうしてみると時代は中学3年で3級は当たり前で、英検準2級が今後主流になってくるようにも思います。
ですが、実際は文科省の令和3年度「英語教育実施状況調査」5を参考にしたほうがいいです。
資料によると、
CEFR A1レベル(英検3級)相当以上を達成している中学生は令和3年で47%。CEFR A2レベル(英検準2級)相当以上を達成している高校生は、46.1%
となっています。
さいたま市のニュースを考察すると、さいたま市の取り組みも勿論功を奏しているとは思いますが、ここまで全国比で群を抜いて優れているというのは、背景に教育熱心なご家庭が住む地域であったり、私立中学に通っているご家庭が多い地域というのがあると僕は推測しています。
だから英語力は確実に上がってはきているものの皆が皆、中学3年で英検3級が取得できる環境になっているかというと残念ながら違うといえますし、むしろ下記記事でも紹介しましたが、英語は他の教科よりも明らかに格差が大きくなってきているというのは間違いなくいえると思います。
私立中学に通えば英検準2級は取得できるか
長女は私立中学に通っています。では次に私立中学に入れば英語力は自然と身につく。もしくは私立中学が英語の学力を伸ばしてくれる。でしょうか?
答えはイエスでもあり、ノーでもあります。
私立中学には、小学校から英語をはじめて既に英検3級をもっている。というような子もたくさんいるので、例えば私立中学の中3時点の英検取得者実績で、英検2級という子がいても、それは小学校から家庭学習で英語を積み上げてきている子が実績を作っているケースも多いです。
ですが娘のように中学から英語をはじめて私立中学の英語のシャワーを浴びることで、英語力がつく事もまた事実だと思います。
なので、中学で取得できる英検のグレードの目安は、私立中学なら英検準2級、公立中学なら英検3級くらいが目安なんじゃないかなっていうのが僕の体感です。
中学生で英検2級は取得できるか?
英検2級は結構、難しいと思います。他の私立中学はわかりませんが、娘の私立中学でも英検2級を取得している子はごく僅かです。
先般、英検準2級と2級の間に級が新設されるニュースを記事にしましたが、現状、準2級と2級には明らかに難度に差があるといっていい。それだけ英検2級の壁は高い。
とれない事はないと思いますが、いずれにせよ中学で英検2級を取得している子はどの学校でも限られてくるかと思います。我が子がどうするか、まだわかりませんが、高校1年か2年に英検2級がとれたらベストかな?
まとめ 中学で英検準2級を取得するのは当たり前ではなくて、目標。
結論です。中学生が英検準2級取得するのは決して当たり前ではなく、私立中学であっても、英検準2級は皆が皆、簡単に取得できるものではないことがわかりました。
かといって英検準2級は、英語塾に通わなくても充分取得できる級だともいえますから、中学で目標にするにはよいグレードだと思います。
高校生になれば今度は大学受験が控えてきますから、英検ばかり勉強をしてられないという事があります。中学で英検準2級まで取得できれば、英検2級を高校生で取得するのも比較的楽になるでしょう。そう考えると中学3年で英検準2級は簡単ではないけれど、取得する価値は大きいと思います。
英検のホームページで英検優遇大学を検索6できますが、英検2級以上は大学入試で優遇されます。また就職時に履歴書に書くのも2級からが一般的だと考えても、高校卒業までに2級がひとつの目安になってくるのかなと思います。
であれば、中学3年には英検準2級はぜひ取得しておきたいといえると思います。