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韓国の少子化から学ぶ。学歴社会が少子化を加速させる理由

少子化が大きな社会問題になっています。なぜ、日本はこんなにも少子化になってしまったのか?どうしたら少子化は上向くのか?色々な専門家が色々な意見をおっしゃっていて、どれも一理あるな、やってみるべきだなと思って拝見しています。

↓僕が考える一番の少子化対策は「教育の無償化」です

少子化を少しでも上向きにしていくには、なぜ少子化になったのか?その原因を分析することが、大事なことだと思います。

色々な意見があるんですけど、僕はどうも韓国の少子化が参考になるのではないかなと思っています。韓国は今、未曾有の少子化で、出生率は0.8を切った、超少子化の国だといえますが、社会的背景が日本とよく似ていると思うのです。

目次

韓国が少子化になった歴史について

まずは韓国の少子化の歴史について、大東文化大学教授・高安雄一氏の記事が参考になります。*1

韓国は、今では信じられないですけど、出生抑止政策をずっととっていたそうです。出生率が2.05まで下がっても、なお1.75まで下げる目標を設定していたというのですから、今から思うと本当にもったいないことですよね。

出生率が1.55まで落ちこんでから、ようやくまずいとなったみたいですが、一度落ち込んだ出生率は戻らなかったということですね。

ずっと出生抑止政策をとっていたというのは、日本とは違う点です。

韓国が少子化になった背景

では、次に韓国の少子化の原因についてです。韓国の少子化を知るには、下記の記事が詳しく参考になるなと思います。

記事を読めば、韓国は学歴社会。大企業や公務員信仰。安定志向。しかしその競争率の高さはどれも日本以上で、若者が本当に生きづらくなっている様子がよくわかります。

さらに、下記のTwitter上のやりとりです。

父親が毎晩11時に帰ってくる、塾の近くに住むために40平米の狭すぎる家でみんなピリピリ、それだけ激務でも貯金はすべて塾代に消える、大学受験の前の二年間は勉強に集中できるように家族はひそひそ声、それだけ頑張っても成功する保証はない。子どもを作っても苦労と犠牲の輪廻が続くだけ

なんてことが大げさでなく本当であるなら、若者が自分の子どもに同じ苦労をかけたくない、結婚しても子どもを欲しくないというのは至極当然ではないでしょうか?

親の苦労、子ども(自分)の苦労、両方を見てきた若者が、子どもを欲しがるとはとても思えません。

中国でも学習圧力が子どもを苦しめる

中国は、2021年政府主導で宿題、塾通いを減らす規制を施行しました*2が、それでもグレーゾーンで長時間、勉強を強いられる子どもは多いようです。下記は、学習ストレスで命を絶つ子がいるという衝撃的な記事です。

宿題のために生きている・・・

中国もまた、受験戦争が激しく、子どもの将来のためにという親の「学習圧力」が子どもを苦しめている。中国もまた就職が大変で、公務員の倍率は6000倍*3になるところもあるようです。

学歴社会が世の中を生きづらくしている

繰り返しますが、親も苦労、子ども(自分)も苦労をする学歴社会は、子どもはいらない。となっても仕方がないくらい生きづらいのだと思います。

日本だって、韓国、中国ほどではないかもしれませんが、学歴社会であったり、大企業信仰、公務員信仰がまだまだぬぐえていない。

そして大学を卒業したら優秀というシグナリング*4が、世の中をとても生きづらくしている。色々な本に、これからは学歴の社会ではないと書いてあるんですけど、世の中、そうそう変わらない。今も世の中は、学歴社会だといえます。

子どもを立派に育てなければという圧力がある

Z世代の若者がなぜ子どもがほしくないのか?この記事の考察も面白かった。

親になれば、子どもを産んだら、子どもを「立派」に育てなければいけない。この圧力はたぶんあります。僕も子どもはただ作ればいいと思うのではなくて、「立派」に育てなければならないと思いましたし、「立派」に育てる事ができるのは2人までだなと計算しました。

でも、この「立派」の定義って何だろうと思うのです。この「立派」に育てるプレッシャーが、今はとてもきつく感じます。みんながみんな大学へ行く時代では、「立派」とは、子どもを大学まで出して、それなりの会社に就職させてでしょうか?そんな「立派」な子育てをする自信がないだろうなと思うのです、今は。

映画、「ALWAYS三丁目の夕日」*5のような、貧乏でもみんな懸命に生きていれば幸せとか、貧乏でも子どもがたくさんいて笑顔が絶えないといった昭和の家庭はダメなんでしょうかね?

これからも少子化はきっと続く。だから複合的な対策が必要

日本だけじゃなく、先進国はみんな少子化に向かっています。*6

これは世界共通で生活の質があがり、「理想の家族像」があがったからだといえると思います。日本や韓国、中国は、生活の質をあげるために学歴がかかせない。そのために親が買う苦労はたくさんある。そんな事が目に見えているのに、子どもをたくさん作ろうとはなかなか思えないのかもしれない。

だから難しいんですけど、多子を支援する対策と、若者が1人でも結婚して、子どもを産んでくれる対策、色々やらないと出生率は回復しないのかもしれません。

だから、僕が思う少子化対策は教育無償化ですが、そんなに簡単に出生率は回復するものではないとも思っています。

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