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【書評】「最高のコーチは教えない」を読んだ。一流を育てるコーチングはやっぱりすごい!

プロ野球 千葉ロッテマリーンズに吉井理人コーチ(2022年現在)がおられます。正確に言うと、ピッチングコーディネーターというらしいです。野球好きの方ならご存じかもしれませんが、色々な球団からコーチを頼まれる引く手あまたの名コーチとして知られています。

 

千葉ロッテマリーンズに佐々木 郎希投手という160kmを投げ込む素材型のピッチャーを見事に育て上げたといわれています。

 


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吉井コーチは選手としても一流。ご自身も大リーグにも挑戦されています。選手としてもコーチとしても実績十分の吉井投手コーチの著書に「最高のコーチは教えない」というのがあります。この本は子育て本ではありませんが、タイトルに非常にひかれて読んでみる事にしました。

 

 

 

本書の紹介とプロフィール

最高のコーチは、教えない。

最高のコーチは、教えない。

  • 作者:吉井理人
  • ディスカヴァー・トゥエンティワン
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吉井 理人氏

1965年生まれ。千葉ロッテマリーンズのピッチングコーディネーター。元日本ハムファイターズコーチ。筑波大学大学院 人間総合科学研究科 体育学博士前期課程修了。84年に当時の近鉄バファローズに入団。88年には最優秀救援投手のタイトルを獲得。95年にヤクルトスワローズに移籍。97年オフにFA権を行使してメジャーリーグのニューヨークメッツに移籍、活躍する。

本書の要点(書評)

吉井コーチは著書の中で、コーチの仕事とは、選手が自分で考え、課題を設定し、自分自身で能力を高められるように導く事だと言われ、そのコーチング理論と実践方法を紹介されています。

 

著書はスポーツコーチングの話が多いので、子育てに当てはめるのは少し無理があるようにも思いましたが、親がコーチ、子供が選手と考えた場合、きっと最高の親は、「教えていない」のだろうなというのが僕の心の中には常にありました。

 

その根拠を探すために僕はこの本を子育て本として読んでみようと思いました。

親が子どもに「コーチ」してはいけない理由

親の成功体験は子どもには通用しない

コーチの成功体験や経験則は、選手に当てはまるとは限らない。これは親の過去の体験が必ずしも子供に当てはまらないということと同義です。

 

特に、子どもが納得していないのに、それを力づくで押し付ける事がどれだけ子どもの成長を阻害するかという気付きを著書では得ることができます。

 

プロの選手はほんの一握りの人しかなれない、いわば「選ばれた人たち」です。当然プロ選手はプライドも高いはず。あれこれ文句や指導をされることで自尊心は傷つき、モチベーションも下がるというのは想像できます。

 

一方、子どもは一流ではありませんが、中学生にもなるといっぱしのプライドが生まれます。一人の大人としてみてやらないといけない。そんなプライドが芽生えだした子どもにあれこれ指導したらどうでしょう?

 

子どもを選手に置き換えて考えてみればよくわかりますね。

 

すべての子どもがそうとは言いませんが、「なんでも素直に言う事を聞いて、あんなにかわいかった子供」が中学にもなれば途端に親の思う通りにならなくなります。親は子の変化についていけず焦ります。

 

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そんな時、本書を読み返してみるといいと思います。

教えるのではなくて、導く。

ここまで書くと、子育ては忍耐。子ども子どもの成長を見守るだけでいいという結論にもなりそうですが、何もせずただ黙っているのはコーチとはいえません。

 

最高のコーチとは、選手が自分で考え、課題を設定し、自分自身で能力を高められるように導く事だと著者が言っているように、コーチとして子供を導くことはチャレンジしていかなければならないと思います。

 

これが僕が本書で学んだ一番のことです。では、親である僕は具体的にどのように子を導いていくべきか?

 

著者のコーチングの基本は、観察、質問、代行。この3つの段階を経たうえで、具体的な指導に入るそうです。

 

子育ても同様だと思いました。まずは子をよく観察する。

  • 子どもは今、何を考えているのか?
  • 子どもは、何をしたいのか?
  • 子どもは、何に悩んでいるのか?

子とコミュニケーションをとりながら、よ~く観察し自問自答するのです。質問も有効です。

 

そして一番大事だと思ったのが、代行です。代行とは、子どもの目線にたって、自分が出来ることを子どももできると思わず、子どもの目線で出来るアドバイスを送る事。

 

よく「なんでこんな問題も解けないの!」と苛立つ事があるんですけど、それは子どもの目線にたっていない証拠だと大いに反省しました。

 

僕は子どもに対して勉強ばかりではなくて、中高一貫校6年間で自分の長所を見つけて、それを伸ばしてほしいと思っていました。今時の親の考え方ですね。苦笑

 

「僕の世代のように勉強・勉強というような学生生活は送ってほしくない」

というのも

「得意を見つけて長所を伸ばしてほしい」

というのも、結局、親が子に期待しているという意味では、実は同義です。

 

著書を読んで、子供がどうしたいのか?をもっと観察し知ることからはじめようと考えなおしました。

 

すると、子供は「勉強を頑張って、上位の成績をとりたい」という気持ちがあることがわかりました。僕はその気持ちに寄り添い、「上位の成績をとるためにはどうすればよいか」について、子供目線にたって考えアドバイスしてやることが仕事だと気付くことができました。

子どもをどのように導けばよいか?

小さな成功体験を積み上げさせる

本書を読んで一番ささったのが、課題目標の立て方についてです。小さな成功体験を積み上げていくこと。この方法がもっともモチベーションがあがる方法だと著者はいいます。

 

子どもが悩んでいる事に対してアドバイスを送るとき、まず小さな課題や目標をクリアできる方法を一緒に考えてやる。環境を用意してやる。ことが僕の仕事。

 

学校で小テストがたくさんあるようなんですが、これは、単に記憶の定着のためだと理解していたのですが、実は小さな成功体験を積み重ねることで、子どもの達成感、モチベーションをあげているのでは?と思うようになりました。

 

英検や漢検も小さな課題ですが、合格を積み上げていくことで大きな自信、力になります。資格をとることが大事なんじゃなくて、自ら課題を設定し実行する習慣を身につけることが大事なんだということに気が付きました。

 

一方で子どもが大きな夢を持っている場合は、著者の

コーチは選手が難易度の高い夢に挑戦する前にクリアしなければならない課題があることを根気強く説得し、理解させ、納得させなければならない。

という言葉を思い出したい。これができるのがまさに一流のコーチなんだなと思いました。

強みを見つけ、他人に負けない武器を見つける

繰り返しになりますが、プロ野球選手は選ばれし人たち。本来全員がとびぬけた存在であるはずです。ですが、そういった選手たちもプロに入れば、とびぬけた存在でなくなる。だからこそ強みを見つけ、他人に負けない武器を手に入れる必要がある。

 

「プロは自分の強みと特徴を活かして戦うことで活きる道が見えてくる」のだそうです。どんな分野でも子どもがプロとしてやっていくには、自分の強みに「気が付く」ことは大事だなと思います。

 

子どもの武器はなんなのか?子ども自身が気が付いてない場合は、親が気付いてやり導いてあげる。これも立派なコーチングだと思いました。

 

 

 

まとめ 最高のコーチは絶対に答えを言わない

  • コーチは絶対に答えを言ってはならない
  • コーチは選手に自分の言葉で語らせることを徹底しなければならない

と著者はいいます。これがコーチングの神髄なんでしょうね。

 

親は子どもの事が心配でなりません。だから、あれこれアドバイスをしたり、おせっかいをやいたりします。しかし、親がコーチだとしたら、最高のコーチは教えないし、絶対に答えを言わない。それが子どもの自主性を育み、一流に育つ条件になるんだろうな、きっと。

 

とはいえ、選手も様々。コーティングのアプローチも選手個々によって変わってくるようではありました。コーチングって奥が深い。

 

本書は子育て本ではありませんが、僕にとっては十分子育てに役立つヒントが詰まった本でありました。