これほど血液型で性格を語る人種はいないといわれるほど、日本人は血液型診断、血液型占いが大好きですよね。
↓ 血液型が好きなのは日本人だけ?Yahoo知恵袋の投稿です
うちの娘もたまに血液型で性格を語るときがあるので、今も昔も日本は血液型で人の性格を判断するんだな~と思ったものです。
僕自身はあまり、血液型診断や占いを信じてはいません。というのも僕が血液型を知ったのは、高校を卒業してからはじめて行った輸血で、「あなたは〇〇型ですよ」と教えてもらったくらい、血液型に全く持って関心がありませんでした。
そんな血液型診断、占いをあまり信じていない僕ではありますが、今回読んだ「不機嫌な長男・長女 無責任な末っ子たち」のきょうだい型診断は、見事なまでに当たっているなと思いました。
これからは、血液型診断ではなくて、きょうだい型診断だと思えた一冊。今回は書評してみたいと思います。
本書と著者のプロフィール
五百田 達成氏
作家であり、心理カウンセラー。男女のコミュニケーション、きょうだい型性格分析、ことばと伝え方とSNSをテーマに講演・執筆。「察しない男 説明しない女」シリーズほか著書多数。(著書発行時)
本書の要点ポイント(書評)
人は小さい頃、どんな兄弟と、どのように接したかで、おおよその人格は決まる。
「小さい頃に体験した親やきょうだいとの関係が、大人になってからの人格にどれだけ影響しているか」について、老若男女あらゆる人にインタビュー、膨大なエピソードを集めた著者が独自のメソッドで解き明かす「きょうだい型」
この「きょうだい型」を
- 長子(兄弟の一番上)
- 末子(兄弟の一番下)
- 中間子(3人以上の兄弟の長子と末子以外)
- 一人っ子(兄弟がいない)
に分けて、それぞれの性格を分析した著。このきょうだい型を理解すれば、
- 親や兄弟の性格がわかって、家族付き合いが楽になる
- 妻や夫、子どもの考え方がわかり、夫婦の理解、子育てが楽になる
といった効果が得られます!
ここからは、我が家の娘二人をきょうだい分析し、姉妹関係をより円満にしていくために僕がどのように本書を活用したかについてリポートしてみたいと思います。
我が家の娘たちをきょうだい型分析してみた!
長女の場合
長女はきょうだい型に当てはめると「長子」。長子は、なんといっても1人目の子どもですから、それはそれは大事に育てましたし、逆に厳しくも育てました。
長子の時は、妊娠から出産、ハイハイの写真から七五三、入学式にいたるまで、何千枚もの写真が、末子になるとほぼ0になる
という著者の指摘には、大笑いし、当たってるなと思いました。そのくらい、親に最も愛されて育ったのが、長子。
その性格は、まさに「王様」「女王様」であり、責任感と面倒見の良さがあるのも特徴なんだそうです。
次女の場合
次女は我が家では末子となります。末子は家庭でのアイドル的存在だと著者がいうように我が家でも次女は、アイドル的存在です。
一人目は慣れないことばかりで、厳しく育てすぎたかもしれない。だから、下の子は少しぐらいは存分に甘やかしたい。そう考えた親は、まるで孫やペットをかわいがるかのように、無責任にちやほやするのです。
この指摘にも大笑い。当たっている・・・。
こういった育ち方をしている末子ですから、みんなを笑顔をしようというサービス精神が培われ、長子のような責任感やプライドは生まれないといいます。
きょうだい型分析から子どもへのアプローチを考える
長女は中学生になり、ある時、急に大人っぽっくなったといいますか、簡単には僕のいう事を聞いてくれなくなりましたし、大人として認めて接してあげなければならないなと思っていたところでした。
一方で次女はまだ小学生。まだまだ親のいう事を素直に聞く年齢でありますが、長女との関係は微妙になりがち。
姉妹平等に接しようと思えば思うほど、どうしても年齢が上の長女にきつくあたってしまうのも難しいと感じていたところでした。親として、どのように姉妹平等に接していくのか?本当に悩みどころでした。
そこで本書です。
きょうだい分析から考える。長女への声かけの仕方
長子は、親からの期待や注目が否応なくかかってくるため、大きく道を踏み外すことができないし、おおむねまじめな生き方をする。と本書では分析されています。
二番目以降の子どもは、上のきょうだいに比べると親からの期待や注目度は劣る一方で、目の上のたんこぶである兄姉がいるという環境に生まれる。そのため、空気を読みながら、兄や姉の真似をし要領よく生きようとする。と分析されています。
すごく的を得ているなと思いました。こうして子どもの性格を分析できれば、姉妹それぞれどう接するのがいいのか対処法がわかり助かります。
長女は次女が生まれるまで一人っ子でしたから、知らず知らずに親の期待を一身に背負わせていたんだろうなと反省しました。背負わせていたものを降ろしてやることを心掛けた言葉がけをしてやりたいなって思いました。
それからやっぱり少しは期待もしてやり、「お姉ちゃんはさすがだね!」といった誉め言葉をかけてやりたい。
きょうだい分析から考える。次女への声かけの仕方
もちろんですが、僕は長女と次女を平等に愛しています。だから難しいのですが、力関係でいえば長女の方が強いので、どうしても長女につよく当たってしまう事にずっと悩んでいました。
いつも家族に気を使っている次女ですから、どちらかというと僕は次女はかなり気を使って育ててきたかもしれません。なので、どちらかというと次女への言葉がけで悩んでいる事は少ないかな?
ただし、のびのびと育ってくれるのはいいんですけど、本書で分析されている、楽な道へ進みたがるというのんびりした性格に育ってもいけないので、逆に責任感をもたせるような言葉だけを意識してしていきたいなって思います。
きょうだい分析から考える。娘たちの将来
本書で面白いなって思ったのが、著名人をきょうだい型に分けて分析されているところです。
- 長子の代表として、石原慎太郎氏、市川海老蔵氏
- 末子の代表として、イチロー氏、本田圭祐氏
- 中間子の代表として、孫正義氏、柳井正氏
- 一人っ子の代表として、村上春樹氏、坂本龍一氏
がそれぞれ紹介されています。
特にスポーツ界では、イチロー氏、松井秀喜氏、香川真司氏、錦織圭氏、五郎丸市、浅田真央氏などそうそうたるメンバーが全て末っ子だそうです。
長子の影響を受けてスポーツを始めた人が多く、長子を手本に要領よく自由に技量を伸ばしていくのが十八番なんだというのは納得です。
一方で、長子は、「家族のために」という責任感から大きく道を外すことができず、家業を継いだり、サラリーマンを定年まで勤めあげたりといった、きちんとまじめにこなすのが性分なんだとか。これは僕が長子なので本当によくわかります。
僕は娘たちが、長子型と末子型のハイブリット型になってくれたらなって思っています。
そのため長女、次女二人共に
「18歳になったら大人だから我が家を巣立っていってね」
と声掛けしています。
これは決して早く子育てから解放されたいという気持ちから言っているのではありません。僕やママのことは何も考えないで、自分が生きたい道へ進んで欲しいという願いをこめて話していることです。
長子型のように、家族の事を考えてくれる優しい、責任感のある子に育ってくれるのも嬉しいですけど、僕の事が足かせになって、自分が進みたい道を断念するようなことだけはしてほしくない。
だから長女には、家族の事は考えずに、自分が目指す道を進めと言ってやりたい。一方で、次女には、自分が生きたい道へ進んで欲しいという気持ちを伝えるとともに、楽な道へ進むのではなくて、夢を持って挑戦しなさいって言ってやりたいです。
まとめ きょうだい型分析は、血液型診断よりも当たっている!
子どもの性格はもちろんですが、自分についても、また、妻についても、本書のきょうだい型で分析すれば、「あるある」「そうそう」と納得、感心してしまうほど、当たっていました。
性格が分かれば、相手のことを許容しやすくなりますという著者。まさにそのとおりで、妻の事も理解しやすくなりましたし、子どもがどうしてこんな事を言うんだろうと悩んでいた事も、きょうだい分析をもってすれば納得することも多くなりました。
個人的には血液型よりもきょうだい分析のほうが、はるかに正確に分析できていると思いました。
本書は、
- 今現在、子どもの反抗期に悩んでいる
- 子どもの性格がよく理解できない
- 兄弟姉妹に平等に接するためにはどうしたらいいか悩んでいる
こういった方におすすめの一冊といえます。
我が家は、長子と末子しかいませんので、今回は長子と末子についてしか書評していませんが、中間子や一人っ子の分析も見事なものでした。いや~、きょうだい分析、本当によく当たっています(笑)