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「才能の見つけ方 天才の育て方」を読んで、アメリカの最先端ギフテッド教育を学ぶ

ギフテッドという言葉を皆さんはご存じでしょうか?yuki-to-kazeさんのブログで紹介されていた「アメリカ ギフテッド教育最先端に学ぶ 才能の見つけ方 天才の育て方」に興味をもって、実際に本を読んでみた。

日本ではほぼなじみのないギフテッド教育。なるほど、こんな教育があるんだ。そしてアメリカの強さってこのギフテッド教育からきているものなのか?とても興味深く一気に読み終えました。

今日はその書評を書いてみたいと思います。

本書を読むといいと思う人
  • ギフテッドとは何かを知りたい人
  • ギフテッド先進国のアメリカ教育について知りたい人
  • ご自身のお子さんがギフテッドかも?と思った人
目次

本書と著者のプロフィール

著:石角 友愛
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石角友愛氏

東京のお茶の水女子大学付属高校を中退し、16歳で単身渡米する。ボーディングスクール(全寮制私立高校)に進学し、リベラルアーツ教育で有名な、オバマ大統領の母校でもあるオキシデンタル・カレッジを卒業。帰国して起業家を支援するインキュベーションビジネスを立ち上げ、3年間運営する。2008年、再びアメリカに渡り、ハーバード・ビジネススクールへ。2010年に長女出産と同時にMBA取得。シリコンバレーのグーグル本社でシニアトラテジストとして働いた後、2013年に雇用マッチングのジョブアライブ社を創業。2016年に人工知能でPOSデータ解析を行うRetail 10x社との企業結合により同社共同経営者兼日本代表。(本書発刊時)

本書の要点ポイント(書評)

ギフテッド(gifted)チルドレンとは神から与えられた才能を持つ子

ギフテッドチルドレンというのは、神からの贈り物(gift)生まれつき授かった才能を持つ子の事をいいます。努力型ではなく天才型。

↓ギフテッドについては、下記の記事が要点がまとめられていてお勧めです。

ギフテッドとは?ギフテッドな児童の現状(みらいい)

日本語でいえば、「神童」なんかが当てはまるかもしれません。日本人では2014年。14歳の大川翔君がカナダ政府よりギフテッド認定を受けてカナダの大学に全額奨学金で入学したいというのが大きな話題となっていたそうです。

14歳でカナダの大学に飛び級入学した子がいるっていうのを何となく聞いた記憶もあるのですが、ギフテッドという言葉は当時は僕は知りませんでした。

本書は、主にギフテッド教育の先進国であるアメリカの教育事情について詳しく書いてあり、大変興味深く読ませていただきました。

なぜアメリカには天才が多く出現するのか?

アメリカ教育省の2015年に発表した統計では、2006年時点で公立校に通うアメリカ人生徒の約7%がギフテッドと認定されていたというデータがあるそうです。

そんなにもアメリカには天才がいるのか?!と思うのと同時に、日本ではギフテッドという言葉さえ聞かないくらいで、天才はほとんどいないの?という疑問もわいてきました。

その疑問も本書を読み進めていくと腑に落ちました。日本にはギフテッドの認定制度がないのはもちろん、飛び級制度さえほとんど聞かれない。制度自体が整っていないため、ギフテッドが顕在化していない。一方アメリカでは、ギフテッドチルドレンを国家レベルで発掘、育成しているといいます。

国の施策にギフテッドがあるか、ないか、この違いという事ですね。

ギフテッドチルドレンってどんな子?

ギフテッドチルドレンは、努力家ではなく生まれ持った才能をもった子を指していいますが、才能が開花するかどうかは環境が大きいと著者は言います。

日本のようにギフテッド自体が認知されていない社会だと生まれつき才能を授かっていたとしても、その才能を発揮することなく一生を終えるということもあるということでしょう。

日本は長らく、学校制度のもと、右に習えの教育をしてきたと思います。その結果、みんなと同じではない個性や才能をもった子は、「変わった子ども」「変人」とさえ言われ、エスカレートすればいじめにも繋がる。確かに日本では今もギフテッドは非常に育ちにくい環境であるといえると思います。

出る杭は打たれる」

というやつですね。

その点、アメリカではギフテッドを育てるという国家プロジェクトがあるため、ギフテッド専門のクラスがあるなど、学校教育に工夫配慮がされているように思う。

本書を読んだだけではわかりませんが、日本でGAFA(google,Amazon,Facebook,Apple)のようなスタートアップ企業が生まれない理由が学校教育の根本的な違いにあるのではないか。そう考えさせられました。

ギフテッドであるゆえの悩み弊害

ギフテッドチルドレンゆえの悩みもあるようです。本書では、平均世帯年収が20万ドル以上といった裕福な家庭の高校生のほうが、平均よりも2,3倍高い確率で鬱になりやすいといったデータも紹介されており、自分は優秀でないといけないといったプレッシャー、親の過度な期待が子をつぶす結果にもなるといった事が書かれていました。この問題はギフテッドに限らず、またアメリカが特別というわけではなく万国共通かな。

別記事で、子どもに期待しすぎない子育てが大事だと書かせていただいたのですが、ギフテッドであろうが、なかろうが、子どもを認めて、自己肯定感を育ててやることが大事なんだなと改めて思いました。

アメリカの学生はみんな優秀なのか?

本書を読んで、「やっぱりアメリカってみんな優秀なんだね~」と思ったのですが、2012年のOECDの学習到達度調査において、日本は5位前後なのに対して、アメリカはなんと20~30位前後だという事を知りびっくりしました。

アメリカは貧富の差同様、頭脳の差も大きいということがわかります。日本の学生は総合的には優秀なんですね。

アメリカは、州の力が大きく、各州、学区、学校を尊重した公教育であることも頭脳に差が開いている要因のようにも思いますが、2015年、落ちこぼれ防止法の修正案に著名したオバマ大統領が、「学区や学校に、クッキーカッターのような大量生産的な手法による問題解決を強いてしまった」と反省するように、個性のない同じような教育だけでは国力があがらないとアメリカは考えている節があるかなと思いました。

アメリカの公教育システムはどうなっているか?

本書で僕が最も関心をもったのが、アメリカの公教育の仕組みです。アメリカにも私立はありますが、90%は公立校だそうです。ただし前述しましたが、アメリカは州や学区を尊重した教育が行われているそうなので、公教育であるにも関わらず授業が個性的。

例えば本書で紹介されていた学校の一つでは、公立小学校で、週4回、ダンス、音楽、ビジュアルアーツ、演劇のクラスをとるといった新しい試みがどんどん生まれているそう!

個性を伸ばす教育を小学校からできるというのが、アメリカの強さを作っているように思うのは気のせいかな?だけど、僕には非常に魅力的に感じます。

一方で、州や学区で学校のレベルが違うので、孟母三遷の教えという格言があるように、よい学区に住み、高い地方税を払ってでも、よい学校へ子どもを通わせるといったことがあるようで、お金がないとよい教育が受けられないというのは日本と同じかと思ったり。

↓アメリカの公教育事情は下記記事も参考になりました

まとめ 日本で出来るギフテッド教育は?

アメリカの公立校に通う7%がギフテッド認定されるということを考えると、日本の小学校でもクラスに1人くらいの割合でギフテッドがいるかもしれないということですよね?

小学校でどうもクラスの子と話が合わない。こういった子はひょっとしたらギフテッドであるかもしれないのに日本では個性が埋もれがちだと思います。個性を発掘し、育てようとする風土がやっぱり日本にも欲しいですね。そういう意味ではアメリカのギフテッド教育は僕は羨ましいなと思います。

でも、日本でギフテッド教育に期待しすぎたり、嘆いたりしても仕方がありません。やはり家庭教育です。ギフテッドであっても、なくても、子どもは生まれ持った才能を持っているはずです。それを見つけ育てるのは親の仕事。

日本では多くの親が本書でいうところのクッキーカッター型に子どもを納めようとしがちですが、本当にそれが子どもにとって幸せかは常に考えておかなければいけない。子どもの才能は本当はそこではないところにあるかもしれない。

多くの成功者の親は、子を型にはめていないはずです。親は根気よく子どもの個性を見つけて伸ばす。環境を与える。家庭で実現するのは難しい事ですが、親ならそれにチャンレンジすべきです。僕はまだまだ諦めていませんよ!

【2022/08/08追記】

文科省が遂にギフテッド支援へ。来年度の予算に盛りこむ。朝日新聞がニュースを報じましたね。

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